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「馬鹿な若者が自民党を勝たせた」のか?

 東京新聞に「こちら特報部」という見開きの特集面がある。日々のニュースの中から特定の話題について紙幅を割いて紹介する欄だ。見たことのない人は、週刊誌の2〜3ページの特集記事を想像していただけばよい。複数の識者に意見を聞いてコメントを並べただけで掘り下げ不足の日もあるが、拙速を恐れずに旬のテーマを採り上げているので、たいていはそれなりに面白く読める。

 9月13日付のこの欄のテーマは、「若者はなぜ自民党に投票したのか」だった。
 今回の衆院選では、従来あまり投票しなかった「都市部」「若年層」が動いたことで投票率が上がり、その多くが自民党を支持したと言われている。
 記事の中で根拠として示されている共同通信の出口調査によれば、全国11の比例ブロックのうち、20代前半は、北海道を除く10ブロックで自民党支持者が最多だったという。30代の8ブロック、40代の9ブロックより多いと書いてある。20代後半については言及されていないのは何故なのだろうか(笑)。
 と、まあデータはいささか怪しげだけれども、「若者が自民党に投票した」こと自体は、ここでは疑わないことにする。

 記事は2ページにわたっているが、右半分は12日に渋谷と秋葉原の街頭でつかまえた若者のコメント、左半分はいわゆる識者のコメントで構成されている。それぞれをかいつまんで引用する(カッコ内は私が補足した)。


<若者の声>
●22歳・女性・飲食店員/渋谷
「小泉さんがいいと思ったのは、おれは死んでもいいと言ったこと。格好いいなと思った」「いつその言葉を聞いたのかは忘れたけど…命がけでやってるというのが顏から伝わってきた。だから入れた」
(郵政民営化の中身はよくわからないが)「でも分からなきゃ投票しちゃいけないってわけじゃないでしょ。ほとんど分からないままじゃないの?」

●25歳・男性・会社員/渋谷
「ネットでみんなが自民党を支持してた。何となく行かなきゃと思って」

●21歳・不明・コンビニ店員/渋谷
「亀井さんとか自民党の中の悪いのを敵にしてやったんでしょ、今回は。そういうのをズバッと切ったんでしょ。なんかクールっていうか格好いいじゃない」

●20歳・不明・大学生/秋葉原
(岡田は)「小泉さんに比べて本気度が足りないことが透けて見えてしまっていた。手法は強引でも、やっぱり小泉さんの方がリーダーとして頼りがいがある」

<識者の声>
●藤竹暁・学習院大名誉教授
「今の若者は大学に入りたければ苦労せずに入ることができるし、ニートであってもアルバイトする口はいくらでもある。快楽が簡単に手に入り不満も感じていない。一方で、新しい方向性をほしいとも考えている。そんな若者の気質に小泉的な手法がうまく同調した」
(野党は)「政策を訴えるとしながら、小選挙区でやっていたことは自民党と変わらないドブ板選挙。政策、政策という野党の姿勢が浮いてしまった」

●矢幡洋・矢幡心理教育研究所所長
「個人が何か強い決断をするというドラマを好むようになった。特に今の二十代は、いじめ問題をくぐり抜けてきた世代で、目立てばいじめられるため角が立つことに対する恐怖感がある一方で、強い者の決断を、内容を問わずにリスペクト(尊敬)する。つまり思考放棄だ」

●千石保・日本青少年研究所所長
「改革を止めるなっていうキャッチフレーズは若者言葉。元気がいい。ただし中身は問われていない。まさに流行だしファッションなんだが、ある意味小泉首相自身が若者化していると思う」
「本来ならば外国との関係はどうするのかや、財政問題はどうかといった、いろんなことを考えた上で投票すべきだが、そんな余計なことを持ち出したってスパッと割り切れないから面白くないと排除されるだけ。民主党がテーマにした年金問題は確かに大事な問題だが、若者向けの言葉になじまなかった」


 記事は結論らしい結論を明記してはいないけれど、「こちら特報部」が、「若者が馬鹿だから自民党が大勝した」と考えていることは明白だ。
 東京新聞は従来から市民寄り・人権重視の姿勢が強い新聞だ。社としても個々の記者も、自民党の圧勝をネガティブに感じていることは想像に難くない。だが、だからといって、こんなふうに、はじめに結論ありきの記事をお手軽にでっちあげることで民主党の敗因を糊塗しようという姿勢はいただけない。

 右半分のページ(若者の声の部分)では渋谷と秋葉原の若者の声を紹介している。上に引用した談話のうち、最初の3人は渋谷だ。渋谷では何人と話し、うち何人が自民党を支持したのかは明らかにされていない。
 秋葉原では、声をかけた約30人のうち自民党に投票したと明言したのは、上記談話の1人しかいなかったという。それなら若者の大多数は自民党を支持していないではないか(笑)。
 記事の末尾で、記者は「きちんと意見を話す若者のほとんどが野党の支持者だ。雰囲気から自民党に入れたなと感じられた若者もいたが口は重かった」と総括している。
 たぶん、彼らの口が重かったのは、自民党に入れたと言ったら、この記者に説教されそうな嫌な雰囲気を察したからではないだろうか(笑)。

 後半の識者たちの声も、かなり恣意的な感想というほかはない。例えば、千石保という人の「改革を止めるなっていうキャッチフレーズは若者言葉」という談話には、どのような根拠があるのだろうか。
 彼らの言葉はパターン化された若者像をなぞっているだけで、具体的な裏付けが感じられないし、示されてもいない。「思考放棄」「スパッと割り切れないから面白くないと排除されるだけ」という彼らの言葉は、彼ら自身にもあてはまるように思う。そして、この記事全体に対しても。
 彼らが暗に示している結論そのものは、もしかすると正しいのかも知れないが、仮にそうであったとしても、結論に至る過程が杜撰でよいというものではない。

 この、ある意味でありふれた記事について長々と批判してきたのは、「電波なる日記(改)」というblogの「野党の驕り」というエントリを興味深く読んだばかりだからだ。管理人のホームス氏は22歳の大学生(院生かも)。今回の衆院選で、地元の民主党代議士の選挙運動を手伝った経験を通じて、民主党の敗因を厳しく描き出している。


 例えば、選挙戦術の一つで、旗を持ってみんなで声を挙げながら商店街などを練り歩く、俗に「桃太郎」と呼ばれるものがあるのだが、私はここでもとてつもない違和感を感じていた。掛け声の内容がおかしい。

「サラリーマン増税に反対の(代議士の名)でーす」。
増税反対か。国債の額をみれば増税やむなしの状況のはずだが。国民も既に覚悟している気配があるのに、そんな事いって、実現性を信じてもらえるのだろうか?
「地下鉄7号線延伸を推進する(代議士の名)でーす」。
 何か、利権政治家っぽいな…。
「中学卒業まで子供手当て。(代議士の名)でーす。」
 バラマキにしか聞こえないのですが…。
「政権交代で日本を変えます。(代議士の名)でーす」。
 この状況で政権交代ができるとでも?聞いている人は嘲笑していることだろうな…。

 こんな調子。耳障りの良い言葉ばかり公約に掲げて実現したことのない旧社会党候補みたいだ、と感じていた。 


 彼が働いていた選挙事務所の幹部たちは、公示段階でも極めて楽観的で、「今回の小泉ブームはただの風にすぎない。2週間の内に有権者も気がつくだろう」という空気が事務所内を支配していたという。気がついていなかったのは彼らの方だった、ということだ。

 東京新聞の記事で藤竹暁が「小選挙区でやっていたことは自民党と変わらないドブ板選挙」と話していたことの実態が、まさにこれである。貴重なレポートだ。全国の選挙事務所で同じことが行われていたのなら、大敗は必然だった。

 優れた観察眼と批評眼(と文章力)を備えているホームス氏も22歳、「若者」の1人だ。もし東京新聞の記者が渋谷の街頭で彼に出会っていたら、記者は彼の談話をどう扱っただろうか。少なくとも「こちら特報部」の視野の中に、ホームス氏のような「若者」は入ってはいない。

 私は東京新聞の報道姿勢について、(時々懸念を感じることはあるけれども)基本的には高く評価している。だからこそ、こんなお手軽なでっち上げ記事で、敗因を若者に押し付けてよしとして欲しくはない。この記事からは、ホームス氏が民主党関係者たちに感じたような「驕り」の匂いが漂ってくる。

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コメント

はじめまして
洞察力と文章力に感心させられながら読ませていただきました
最初に結論ありきで薄っぺらな取材をしての報道が少々多い気もします
それと今の若者を育てたのは私や新聞で識者として発言されている人も含めた大人です
そんな若者だけの責任にしてしまう風潮には疑問を感じると共に
今回も選挙で叫ばれた「子育て支援」は中3まで手当てを出すことも大事かもしれませんが人間性や中身を重視する教育をしていくことも非常に大事なことではないかと感じています

投稿: カー助 | 2005/09/13 12:25

>カー助さん

こんにちは。コメントありがとうございます。
わずか1日でこれだけの記事を作るのは大変だろうとは思いますが、それにしてもいささか安易すぎる内容でした。

だいたい、40代の全国9ブロックと、20代前半の10ブロックに、どれほどの差があるというのでしょう(笑)。
他の世代でも自民党に投票した人が多数派を占めるからこの結果になったわけで、「若者がなぜ投票したか」を問うならともかく、「若者がなぜ自民党に投票したか」という問題の立て方自体に、「若者なら野党に投票するのが当然」という思いこみが感じられます。

投稿: 念仏の鉄 | 2005/09/13 17:31

 お久しぶりです。(欠かさず読ませていただいております)
 
 ホームス氏のHPを読んでみました。確かに冷静で鋭い観察眼を持った人ですね。「誰がために金は成る」というものもすばらしくて唸りました。ホームス氏は政治家になるのかもしれませんね。
 
 昨日でしたか、日経の1面で小泉さんの今回の手法を手放しで評価する記事が載っていました。確かにそういう目で見ると、すべてを意図したかどうかは別として、言葉だけではなく、小泉党誕生までのストーリーもわかりやすく浮かんでくる気がしました。
 私が仕事で関係している農業という産業は、この選挙の結果にどんな影響を受けるのだろうか、と思います。確かに「改革党」に変身した自民党ですが、私の住んでいる地方では、おそらく農民票の多くが自民党に流れています。都市部の経済界、若年層、無党派をとして取り込み、旧自民党を支えてきた地方の基盤もそのまま取り込んでしまった・・・。なんだか不思議です。これまでとは異なるパラダイムを獲得して政治を見つめなければいけない気がしています。

投稿: ペンギン友人 | 2005/09/14 21:48

>ペンギン友人さん

いらっしゃい。
このところの当blogは、どんどんコメントしづらい方向に嵌り込んでいるような気がします(笑)。お気軽に書き込んでください、と言ってみても難しそうな話題ばかりですよね。ペンギン君のような果敢な人でない限りは(笑)。

>私が仕事で関係している農業という産業は、この選挙の結果にどんな影響を受けるのだろうか、と思います。

私もたまたま先週の後半を農村地帯で過ごしていました。既得権益の巣窟のように見做される農村部も、ひとりひとりの暮らしは決して楽ではない。「自分の代では辛うじて兼業で暮らしているけれど、子供たちは農業を継ぐ気がない」という話を複数の人から聞きましたが、そういう時期に政治は都市住民の方に思いきり振れてしまう、というタイミングが不気味な気がします。
今回の結果及び今後の政権の推移によっては、農民票が自動的に自民党に流れる仕組みは、この選挙が最後になる可能性もあるのではないでしょうか。

投稿: 念仏の鉄 | 2005/09/15 00:18

はじめまして。拙ブログでもこの東京新聞の記事を扱っているのでTBさせていただきます。
小泉首相が「言ったことはやりますよ」と本来当たり前のことを実践し始めた事が今回の自民の躍進の原動力だと思います。
東京新聞は若者の考えを舐めすぎですね。
民主はその若者に希求力が無かったという事です。

投稿: editorialwriter | 2005/09/16 00:06

>editorialwriterさん

はじめまして。書き込みありがとうございます。

>小泉首相が「言ったことはやりますよ」と本来当たり前のことを実践し始めた事が今回の自民の躍進の原動力だと思います。


私自身は、それほどスパッと割り切ることができません。
郵政民営化に関しては確かにそうなのですが、
彼は2003年1月の国会で、公約不履行を指摘されて、
「この程度の約束を守らないことは大したことではない」
と言い放った実績も持ちあわせている人物です。
「小さな政府」と言いながら国債発行残高を増やし続け、
自衛隊のイラク派遣についての戦闘区域問答における無責任さは
伝説的な次元に達していました。
(私は自分で確認できていませんが、昔は「派閥賛成」「改革反対」を公言していたという説もあります)

そして、これだけのことが周知の事実であるにも関わらず、
editorialwriterさんと同様に多くの人々が
「小泉首相はブレのない人物」と考えて信頼を置いていることが、
私には不思議でなりませんし、
そう信じさせてしまう小泉純一郎の力に、
理屈で割り切れない底知れぬものを感じています。

editorialwriterさんにはお気に召さない意見かも知れませんが、
2つ下のエントリをご覧になればすぐにバレてしまうことなので、白状しておきます(笑)。

投稿: 念仏の鉄 | 2005/09/16 01:10

小難しいことは全部切り捨てて、争点の単純化と対立の図式を演出した小泉「ワイドショー内閣」と称されるテレビメディアを意識した選挙戦略の勝利と思います。反対に争点をぼやかされてしまった民主党はそれでも正攻法で訴え続け、劣勢が伝えられても戦略を大きく変えず、結果として政権担当能力がないと判断されたのだと思います。小泉首相が郵政民営化反対の自民党議員に対して送り込んだ新人候補者は比例復活も含めると全員当選したそうですし、小選挙区比例代表並立制の特長を最大限に活かした選挙戦略も見事でした。


話はちょっと逸れますが
選挙前にラジオの番組でいまどきの若い子の投票意識をたずねる企画があり、タレントの浜口順子がゲストとして呼ばれてました。彼女が言うには学校の友達も「投票に行くと言っていた子ばかりで、あからさまに行ったところで意味がないという人はいなかった」そうです。
彼女は住民票が実家にあるため、期日前の郵送投票を行ったとのこと。自民党に若者が投票したかどうかは別にして、以前ほど選挙に対して空虚感を抱く若者は多くなくなっているのでしょうかね。60%台の投票率はあまり高いとは言えないものの、前回が50%台だった事を考えれば、この投票率アップがメディアも立候補者も政党も読み違いの原因の一つではあると思います。

渋谷の若者は日本の若者の代表では決してないし、サンプリングにかなりバイアスが掛かっている以上報道されていることが若者の実態そのものと判断するのはかなり無理がありますよね(周辺地域から出かけている人も多いので、選挙区内の若者の意識のサンプリングにもなりません)。

本当に連立与党大勝を後押ししたのは誰なのか、きちんと調査しても良いでしょうね。

投稿: エムナカ | 2005/09/16 01:56

小泉首相がぶれが無いと僕が感じている理由は「郵政民営化」に関しては小泉が郵政大臣のときに既に発言しています。昨日今日の思い付きからの発言ではありません。
さらに念仏の鉄さんの疑念の「自衛隊のイラク派遣についての戦闘区域問答」は僕はあの発言を支持します。何故なら非戦闘地域、戦闘地域をこの日本で論議する無意味さ。そしてイラク自衛隊派遣の思い切りの良さからです。誰も戦争など望みません。しかし戦争に巻き込まれたときにどう行動するかが重要だと思います。もしあのときに自衛隊派遣をせずにお金だけを出していたらアメリカの信用は得られなかったと思います。日本は廻りを反日国家に挟まれているのに憲法9条の縛りで丸腰状態です。よく引き合いに出される永世中立国のスイスは軍事大国です。日本は戦後防衛を放棄し自衛隊が中途半端な立場になっています。日本が普通の国家になるためには荒療治が必要でありそのために強力なリーダーシップをとる政治家が必要だと国民は認識した上での今回の選挙結果だったと思っています。今の若者は識者が言うほど馬鹿ではありません。膨大な情報から自分に必要な情報を吟味しています。そして消去法で投票先が自民になったと僕は思っています。
自民や小泉が最高!では無く民主や公明、社民の主張やマニフェストが駄目だから自民に入れたという事でしょうね。
マスゴミの選挙予想がことごとく外れたのも時代の趨勢を読めなかったからだと思います。
まともだったのは日経の連載記事くらいでした。今回の選挙で野党が奮起してくれる事を祈ります。まず民主が旧社会党の体質から脱しなければ次回の選挙も同じだと思いますよ。

投稿: editorialwriter | 2005/09/16 03:02

>エムナカさん

「タレントの浜口順子」が誰なのかさっぱり顏も思い浮かばないあたりに、
自分は「若者」を何も知らないのだな、としみじみと感じます(笑)。

>渋谷の若者は日本の若者の代表では決してないし、サンプリングにかなりバイアスが掛かっている以上報道されていることが若者の実態そのものと判断するのはかなり無理がありますよね(周辺地域から出かけている人も多いので、選挙区内の若者の意識のサンプリングにもなりません)。


街頭で声を拾う形の取材が、どのみち統計的に無意味なのであれば、
1人1人の判断を掘り下げてケーススタディ的に扱う手もあると思うのですが、
この記事はどちらの面から見ても中途半端でした。


>editorialwriterさん

>小泉首相がぶれが無いと僕が感じている理由は「郵政民営化」に関しては小泉が郵政大臣のときに既に発言しています。昨日今日の思い付きからの発言ではありません。

多くの人にとって、自民党総裁になる以前の彼の印象は「郵政民営化論者」であったと思います。
その点では確かにおっしゃる通り、見事に一貫しています。
ただ、他のことに関してはそうでもない。どちらに注目するか、ということでしょう。


>今回の選挙で野党が奮起してくれる事を祈ります。まず民主が旧社会党の体質から脱しなければ次回の選挙も同じだと思いますよ。

明日投票が行われる民主党の代表選挙を前に、例によって小沢一郎が根回しに精を出し、
後出しジャンケンのような真似をしているのを見ると、
(このへんは「旧社会党の体質」だけでなく、自民党の体質も引き継いでしまっているようです。彼は、自分がそんなことやってること自体が敗因なのだということを知るべきでしょうね)
根回しなど一切考えず、率先して自らの主張を掲げて勝負に出るという
小泉純一郎の流儀が美しく、また日本に希有であることを改めて感じます。
それは間違いなく彼の美徳であり、魅力です。

ただし、一点に賭けて勝負する、というのは、一人の人生としては美しいのですが、
国全体を元手に同じ賭け方をされることに、私は抵抗を覚えています。
少なくとも「ブッシュ一点買い」だけは勘弁してほしい。
それは国家の外交として「普通」のあり方ではないです。

投稿: 念仏の鉄 | 2005/09/16 09:58

連覇がほぼ絶望的となり、傷心の日々を送っています。ご無沙汰しておりました。念仏の鉄さまのエントリとコメント欄でのやりとりに刺激を受け、以前から考えたていたことを書き連ねてみたいと思います。乱筆長文失礼します。

私は、小泉首相はきわめて現実主義的な勝負師ではないかと思っています。少なくとも理想主義者ではないだろうと。「明確な理想を語る改革者」というイメージは、たぶんに彼自身が政界で天下を盗るために演出したものでしょう(余談ですが星野仙一も同じタイプだと思っています)。

公約のために経済を悪化させたり(国債30兆円枠を守っていたら大変でした)、改革を強行して「抵抗勢力」に引きずりおろされたり(道路公団民営化は途中で腰くだけました)することはありませんでした。しかし改革者のイメージを失っては元も子もありません。なしくずしに現実に妥協しつつも改革者のイメージを失わないために、小泉首相は虚勢を必要としました。それが彼の失言の数々ではないかと思います。

では今回の郵政民営化の動きは何だったのか。小泉首相の「郵政民営化は改革の本丸」という言葉がありますが、これは「郵政民営化は小泉改革者イメージの本丸」という意味ではないかと思うのです。郵政民営化に失敗した場合、小泉は改革者であるというイメージは決定的に損なわれます。小泉首相にとってそれは最も致命的なことです。彼の力の源泉は国民からの支持であり、支持のもとである改革者のイメージを失った場合、彼はただの「奇人」に戻ってしまいます。彼は自らの権力を守るために断固として解散を選びました(もちろん十分な勝算もあって)。

その意味で彼は「本気」で郵政民営化の成立に取り組みました(内容にも本気だったかは謎です。かつてウォルフレンが小泉は民営化の意義を理解していないと語ったことがあります)。そしてその「本気」が国民に支持されたのではないかと思います。

この意見には有力な反論があります。小泉首相は真の改革者であり、これまでの中途半端な改革は「抵抗勢力」のせいである。そして小泉首相は表向きは妥協をしつつ、裏で「抵抗勢力」の力を削ぎ、いよいよ勝てると踏んで本当の改革に乗り出したのだ、というものです。実は私もこの反論を少し信じています。本当に彼に改革者としての理念があるのか、これから1年間が見物だと思っています。

投稿: E-Sasaki | 2005/09/16 12:48

>E-Sasakiさん

しばらくでした。
中日は、死に馬ジャイアンツに蹴られたのが致命的でしたが、それにしても防御率4点台というのは驚きですね。

>私は、小泉首相はきわめて現実主義的な勝負師ではないかと思っています。少なくとも理想主義者ではないだろうと。「明確な理想を語る改革者」というイメージは、たぶんに彼自身が政界で天下を盗るために演出したものでしょう(余談ですが星野仙一も同じタイプだと思っています)。


「勝負師」というのはひとつのキーワードでしょうね。
選挙になると途端に元気になる、というメンタリティは政治家に共通のものですが、彼の場合は並外れている気がします。
あと、カッコ内については全面的に同意(笑)。


>本当に彼に改革者としての理念があるのか、これから1年間が見物だと思っています。

「改革」に「本気」であるとは思うのですよ。
ただ、彼が改革だと思っているものが実現した場合、それが日本人を幸福にすることができるのか、というのはまた別の話で、そこの判断が何とも悩ましい。


以前、ジーコのサッカーについてアルヴァロさんと論じた時に、「自由」という言葉を持ち出すと議論が現実から乖離していく、という話をしたことがありますが、「改革」もまたそれに近いマジックワードになっているように思います。

投稿: 念仏の鉄 | 2005/09/17 09:12

 鉄さん
 サッカーオールスターを読んでからこちらのテーマに気づきました。激しい議論が飛び交っていたんですね~。

 地方の現場でこの間の「突風」を感じて、見てきました。もう遅きに失したかもしれませんが、私なりに、仕事の中からできるだけご披露できる情報をお伝えしたいと思います。


 ■メディア利用~8月8日を思い出して下さい
 (もうどこかの誰かが論じている情報かもしれません。私自身が仕事に追いまくられ、それらを目にしていなかったのだとしたらお恥ずかしい限りですが)

 郵政民営化法案が、参院で否決され、小泉が衆院解散を宣言した日、あれは何曜日でしたか?

 そう、月曜日です。もう少し思い出して下さい。政局的には、8月6日金曜日には、採決できる方向となり、すでに解散不可避となっていました。細かい経緯は忘れましたが、議運か何かでもめたんでしたっけ。「あれ、週明けに持ち越しか」と思った記憶だけはあります。
 なぜ「月曜日解散」となったか。それなりの理由が考えられるわけです。

 選挙期間中の最終盤、もう、あさって最終日、というころ、僕は、久しぶりに行きつけの安い飲み屋(いろんな業界の人が集まる)に顔を出した。すると、とある旧自由党系の政策秘書が飲んでいました。同僚議員の応援で地方入りしているという。

 名刺交換してさらに杯を重ねるうち、もう、やけになったのか、民主党の負けを認めながら(他人の選挙ですから気楽なのでしょう)、こんなことを言いました。

 「あの解散、ほんとは、やれば金曜日にできたのに、小泉さんが月曜日に延ばしたんですよね。知ってました?」
 「いえ。でも確かにそうでしたよね。小泉が延ばしたんですか」
 「そう。そして、月曜日の手続きも、なんかのんびりしてましたよね。参院で否決されてから、5時か6時ごろには解散の手続きできたはずなのに」
 「そうそう。生中継みながら、僕もイライラしてました」
 「あれって、記者会見する時間を8時半まで引き延ばしたかったからなんですよ」
 「は?」
 「月9ですよ、ゲツク。ほら、若いサラリーマンもOLも、月曜日はふつう飲みに出歩かないで家に帰って、テレビ見てるじゃないですか。夜9時からの人気ドラマを。だから視聴率が取れるのか、いいドラマがあるから早く帰るのかはわかりませんけど、いずれにせよ相乗効果で、月曜日が一番、みんな家庭にいるわけですよ」
「。。。。」
「小泉は、記者会見を6時に生中継してもらっても、国民は誰も見てないことをわかってたんです。だから、ぎりぎり、8時半。9時にチャンネル替えられる前に終わらす。これしかない。これっていうタイミングで、あの、鬼気迫る記者会見をやったんですよ。あの時点で、勝負は決まりましたよね」
 「確かに、あの記者会見は話題になった。ビリビリ来るものがありましたもんね。迫力が、画面から伝わってきた。その後何度も流されたし。それにしても、、、、じゃあ、金曜日を避けたのも?小泉?」
 「その通り。金曜日じゃあ、9時前なんて、まだみんな飲み歩いてるからね」

 「すごい、、、、。小泉にはメディアプランターでも付いてるとしか思えない。電通じゃないんですか」
「そこはよくわからない。確かに電通は自民党の仕事を受けてるけど、そこまで深入りするかな。山拓じゃないかという説が有力だ」
「あのエロ拓にそんなセンスあるんですか~?」
「いやそこは意外とあるらしいんだよ。刺客戦術なんかもほとんど彼らしいよ」
「そうかなあ。僕は、この間の洗練されたメディア戦略、電通のシワザとしか思えませんけどね」

 以上。この秘書の話の出どころはわかりません。本当だとしたら、小泉政権中枢チームは、したたかな戦術家ぞろいってことですね。
 僕が知ったときは、投票直前。すでに遅かった。解散直後に、こんなカラクリを知らされていたら、もう少し冷静にテレビを見ていたなあ。

 ただし、この秘書、店のママによると、「選挙戦終盤でもし自民党が劣勢だったら、必ず小泉重病説が流れるはずだ」って言っていたそうです。とある首相に近いの話で、ガンじゃないかって。ここ半年の気力のなさはそのせいだって。
 選挙ではあんなに元気になるのに、ほんと政治家って不思議です。、まあ首相の健康情報がそう簡単に流れるわけはない。この方、単に謀略話が好きなだけなのかも?僕も嫌いじゃないですが、、、。
 その僕は、自民がもし劣勢か微妙な情勢だったら、政権側は、さまざまなスキャンダルを雑誌に流すだろうな、とは思ってました。
 そうしたスキャンダル話も、あまり出ませんでしたね。なんせ、亀井氏は元警察官僚にあるまじき、いやだからこそ?の、遊技業界とのつながりがありますしね。
 国民新党が仮にブームになってもいつでも消せる、という思いは自民党側にはあったんじゃないでしょうかね。結局出たのは、佐藤なんとかの不倫メールくらいでしたか。

 あ、それと、郵政反対して国民政党立ち上げた綿貫さん。富山じゃ有名な運輸会社のオーナーなんですってね。
 それも、郵便の長距離輸送を公社と独占的に契約してる。要は郵政の関係業者なわけです。もし民営化されたら競争は激しくなる。地元じゃ有名な話らしいです。
 そんなこと考えると、「小泉的手法に反対して党を出る」なんて格好いい話じゃなく、利権を守らなくてなならない立場だったという事情もあるんじゃないでしょうか。
 それを知ってから、僕なんか、新党ブームにはぐっと覚めちゃいました。
 だからといって小泉自民じゃあなあ、と思うと複雑でした。

■若者と自民党
 確かに今回の各種調査データを見ていて、無党派層のうちの20代の若者、特に男性、の自民支持は高いように思いました。過去のデータときちんと比べたわけではないので、はっきりしたことは何とも言えませんが、あれっと気づいたということは、大きく外れてはいないと思います。

 なぜ若者が自民党に入れたか、ですが、その前にまず、なぜ若者が今回投票に行ったか、ということが大きいんじゃないかと思います。
 これはホントに個人的なサンプリングですが(!)、たま~に行くキャバクラのおねえちゃんに電話で聞いてみました。
 「投票行く?」「小泉さんでしょ、かっこいいよね」「いままで行ったことないけど、選挙行く」。
 こんな答えばっかりでした。なんで行くか聞くと「なんとなく。行かなきゃ行けないような期がして」。
 やはり、ブームを作った、話題に乗った、これですね。若者に、話題に乗り遅れたくない、参加しないといけないんじゃないかという気にさせた、、、。ここですでに勝負あり、ですよね。
 結局ワイドショーで取り上げられるのも、コイズミが中心。
 コイズミに「郵政、YOU SAY Yes or No?」と問われれば、若者はYesと言ってしまうでしょう。
 なんせ、反対するには、それだけの勉強をしていないとできませんから。なんだかよくわからないけど、あの小泉が一生懸命賛成してくれ、って言ってるんだから、いいんじゃないか、みたいな。

 ふつうの生活をしている人は、政策や国会論議の経緯をいちいち追っかけていません。そんな暇はふつう、ない。日々の自分の仕事がメインですもんね。
 短期決戦だからこそ、小泉は主張を1点に絞り、郵政賛成、と言い続けたことに効果があった。民主党みたいに多様な政策を掲げても、ダメ。浸透しきれない。
 どうあがいても、小泉の土俵のうえで踊っていただけとなってしまった。

 だから、自民党の世論操作にまんまとしてやられたのは若者だけではなくて、全世代だったという気がします。
 東京新聞のその記事は残念ながら読んでいません。取材の方法や論理構成はこじつけに近いようですね。若者が今回自民党に対して特徴的な投票行動を行った、という結論部分だけは、合っているような気がします。東京新聞を擁護するつもりはまったくありませんが。

 若者にも考える暇を与えれば、選挙戦が長ければ、違った結果も出たかもしれません。

 なにしろ、僕が思うに、日本人の思考は「90日ルール」で成り立っていますから。
 どんな極大ニュースでも鮮度は3カ月です。
 ふつう、衆院解散って数カ月前から首相は手足をしばられ、何となく国会終盤から「秋風」が吹き、11月ごろ選挙をやる、というのが常道。その間に事実上の選挙戦が戦われ、論戦も深まるもの。

 それが今回まったくなかった。国民は、まるで、いきなり訪問販売に来られて、さあ、どうだ、安いから買ったほうが絶対お得だ、時間がないよ、となかば脅され、効くかどうかわからない暖房器具を買わされたようなもんです。

■民主党のどぶ板
 二大政党制を目指すと言うことは、自民党と極めてよく似た党がもう一つできるということなんだな、と思います。残念ながら。
 そして民主党のなかでも、どぶ板が得意なのは、圧倒的に旧自由、旧自民党の人たちです。旧社民、旧民社のひとたちはやはり労組依存型の選挙を展開しますもんね。労組まわり(企業まわり)したりとか、労組から人を出してポスターはりや電話かけをするとか。

 「桃太郎」=街頭練り歩きをやっただけでどぶ板、と定義するんですね~。選挙カーで連呼するより、よっぽどましだと思いますけど。
 じゃあどぶ板じゃない選挙運動ってなんですか。マニフェストを配ることで、本当に顔と名前を覚えてもらって、名前を書いてもらえるんでしょうかね。

 普段から朝の駅前で国政報告の辻立ちをしていれば、それはどぶ板じゃないんですかね。そこに政策が介在していれば。事前運動と紙一重になる時もありますがね。

 今回は本当に短期決戦。ホントのどぶ板なんてやれた陣営あったんでしょうか。
 僕がイメージ、定義するホントのどぶ板は、個別集会と個宅訪問ですね。選挙期間前なら、夕景社宅の戸別訪問も許される。そして直接投票行動を要請しなければ、何を約束してもいい。

 ある候補は、飛び込みで、まず仏壇でお線香を挙げさせてもらうそうです。これでお年寄りはイチコロとか。ある候補は、水田で作業している人をみかけると、車を飛び降りて駆けだしていって、腰を丸め、両手で、握手する。この両手、がポイントだそうです。これで1票確実。車から手を振るだけじゃだめなんだそうです。
 とにかく、汚いカネの使い方さえしなければ、どぶ板でいいんじゃないでしょうか。こまめに有権者をまわるという意味で。
 個別訪問となると話は別です。これは密室性が高いので何を差し入れされ、逆に渡すか分かりませんし、そこで裏口入学だとか道路の修繕だとか、口利きをする余地が出てくるのでは。
 桃太郎なんか、全然かわいいもんだと思いますけどね。

 とにかく、二大政党制をつくりやすい小選挙区制度にしてしまったのは私たちの世代です。なんとか向き合っていかなくちゃならんのですかねえ。
 ただ、戦後すぐの55年体制って一応二大政党制だったんじゃなかったかな。自民と社会という。

■実績か期待か
 総選挙は総合的な政策を争う場であると同時に、実績が問われる場のはず。それが今回小泉は、郵政民営化という、総合性も実績も関係ない、「プラン」を、中心議題に据えることに成功した。これも勝因ですよね。

 だから今回の大勝は、期待票がほとんどでしょう。ある若者が言ってました「これで出来なかったら一斉にヒキますよね~、おれら」。

 だからっていちいち、800億円ですよ、確か。これだけのカネかけて問うことですか?世論調査でじゅうぶんじゃないんですか?
 やっぱ、国民投票制度をつくるべきですよね。いちいち税金かけて衆院議員クビにしてたら国民やってられませんよね。

 カエサルもナポレオンも、「余人を持って代え難い」とか言って、まわりの議会なんかが治世を引き延ばしているうちに、帝制にもっていかれたんだから。ああこわい。

投稿: penguin | 2005/09/18 08:59

>penguinさん

さすがにこの話題に関しては分厚いですね。ありがとうございます。

>■メディア利用〜8月8日を思い出して下さい

月9ねらいか。私は初耳でしたが、いかにもありそうな話ですね。そして効果もあった。確かに、この会見を見たかどうかで、小泉首相に対しては、かなりの温度差が生じたような気はします(私は見てません)。
自民党には電通ではなくて、今回の選挙では某PR会社がついたと聞きます。また、広報担当の世耕議員は、もともと某大企業の広報担当者だったそうで、PR会社を使う側もプロだった、という面は大きいのでは。
民主党はアメリカ系のPR会社を使ったそうですが、テレビCMひとつとっても、滑っていたと思います。

>■若者と自民党

>なぜ若者が自民党に入れたか、ですが、その前にまず、なぜ若者が今回投票に行ったか、ということが大きいんじゃないかと思います。

そうですね。小泉純一郎に動かされて初めて投票所に足を運んだ人が、小泉自民党に入れるのは当たり前なわけで。

エントリ内で紹介した「電波なる日常(改)」の別のエントリでは、若者が保守的である理由として、「アニメやゲームなど若者向けサブカルチャーに保守的・愛国的な背景の作品がたいへん多いことの影響ではないか」という仮説が展開されています。そして、なぜサブカルチャーに保守的作品が多いかといえば、文学とか映画とか文化の本流とされる分野では、革新的思想が支配的で、保守的傾向のある作品は排除される傾向にあるので、サブカルチャーに流入してきたのだ、と。これも傾聴すべき意見です。

>若者が今回自民党に対して特徴的な投票行動を行った、という結論部分だけは、合っているような気がします。

たぶんそうだろうと私も思います。このエントリは、あくまで記事の論理展開の安直さを批判したもので、結論について争ってはいません(笑)。

ただ、新聞(あるいはジャーナリズム)は常々、利益誘導型の選挙を批判してきたわけで、その文脈でいえば「若者が自民党に入れる」という行動については、少なくとも「自分自身の利害を超えて純粋に国のことを考えた結果」という面は評価すべきではないかと思っています。

>■民主党のどぶ板

このへんのくだり、私の書き方が短絡的だったことは否めませんが、どぶ板選挙が悪いというより、「自民党を批判しているわりに、やってることは同じ」であること、そして「『桃太郎』の中身があまりにお粗末であること」に主眼があるとご理解ください。


> ある候補は、飛び込みで、まず仏壇でお線香を挙げさせてもらうそうです。これでお年寄りはイチコロとか。ある候補は、水田で作業している人をみかけると、車を飛び降りて駆けだしていって、腰を丸め、両手で、握手する。この両手、がポイントだそうです。これで1票確実。車から手を振るだけじゃだめなんだそうです。


確かにそれが地方選挙の現実なのだろうし、そういう戦いを勝ち抜いてきた政治家には妙な迫力があります(「民主党の若手は頭でっかちで頼りない」みたいな評価は、たぶん、この種の迫力を欠いていることに対して言われているのでしょう)。

しかし、「これが選挙の現実なんだ」という立場での議論は、まさに小泉純一郎が月曜夜8時半にかました演説ひとつで吹き飛ばされたわけでしょう? 
少なくとも私だったら、特に付き合いもない地元の代議士が突然訪ねてきて「お父さんの仏壇に線香を」などと言われたら追い返すし、車から降りて近寄ってきて両手で握手なんかされても暑苦しいばかりで嫌ですよ(笑)。
そういう自民党の伝統的な選挙と違う手法を模索すべき民主党が、自民党の選挙を模倣していても、本家には追いつけないんじゃないでしょうか。

>■実績か期待か

> だからっていちいち、800億円ですよ、確か。これだけのカネかけて問うことですか?世論調査でじゅうぶんじゃないんですか?
> やっぱ、国民投票制度をつくるべきですよね。いちいち税金かけて衆院議員クビにしてたら国民やってられませんよね。

これはなかなか悩ましい議論だと思います。
小泉首相は、参院で否決された法案を一度ひっこめて修正して再提出することだってできたはずなのに、あえて総選挙に踏み切った。つまり、これは小泉純一郎が選挙にしたかったからそうなったのであって、「郵政民営化の是非なんて国民投票で充分」という議論は、問題の立て方としてちょっと違うのではないかと思います。
むしろ、郵政民営化レベルの問題をいちいち国民投票にかけていたら、本当に議会がいらなくなってしまう。国民投票制度を作るなら、むしろ、何を投票の対象にするのかについて、相当に慎重に検討しないと後世に禍根を残しそうな気がします。

ともかく、間接民主主義というのは、うんざりするほど手間のかかる制度であることは間違いない。そこでみんながうんざりしてショートカットすることに気持ちが傾いてしまうのが、「ああこわい」状況への第一歩であるような気がします。


投稿: 念仏の鉄 | 2005/09/19 09:22

鉄さん

 一週遅れの総まくり?におつきあいいただき、ありがとうございます

 国民投票=直接民主制は、衆愚政治に陥る危険があると。
 議員がいらなくなっていいかもしれないけど、個別具体的な政策まで、なんでもかんでも国民に聞こう、となるのは確かに危険な面もありますね。
 役員がいない会社はない、というのと一緒か、、、。お飾りでも、なにがしかの意思決定をしているのだから、「要る」のかもしれませんね。
 

投稿: penguin | 2005/09/20 21:28

バカな自民党に民主党そして地方の役人どもよ 今何をするべきかよ~く考えろよ いったいいつになったら景気対策するんだよ くだらん身内の揉め事をいつまでもしてないで早くなんとかしろ いったい失業者を何万人増やせば気がすむんだ 更に自殺者まで増える一方だぞ くだらん事ばかりしてないで するべき事を早くやれ 出来ないのなら辞めろ

投稿: ネザ | 2009/03/05 20:35

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