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3分の1。

 日本1-3オーストラリア。
 言いたいことは山ほどある。だが、グループリーグは3試合をセットで考えるべきだろう。270分の長いゲームの、3分の1が終わったばかり。
 日本代表監督が勝負強さをチームに植え付けたというのなら、今こそ、それを見せてもらおう。
 もはや星勘定は無に帰した。相手がブラジルだろうが何だろうが、あと2試合、とにかく勝つしかない。
 そういう単純なミッションを課せられた時の方が、日本の選手たちは力を発揮しやすいのではないかという気はしている。

追記(2006.6.13 23:30)
 6月12日の夕刊まではジーコとその選手たちを礼賛していた新聞各紙が、ひとつの敗戦を境にジーコ采配をあげつらいはじめたのには呆れた。昨日のジーコの采配に、過去4年間見せられ続けてきたものと、どれだけの違いがあるのだろうか。
 それよりももっと憂慮せざるを得ないのは、ひとつの敗戦だけで、これほどまでに絶望的な気分が蔓延してしまっていることだ。
 以前にも「ドーハの『悲劇』が残したもの。」というエントリで紹介したが、我々は1993年10月以来、日本代表がさまざまな年代で参加した世界大会を通じて、さまざまなケースを経験し、「グループリーグではあらゆることが起こりうる」という真理を、身をもって学んできた。
 そんな長いスパンで考えなくてもいい。
 昨年6月のワールドユースで、U-20日本代表は1勝もすることなく決勝トーナメントに進出した。競技こそ異なるが、今年3月のWBC2次リーグでは、日本は1勝2敗と追い詰められ、打つ手を失った状態にありながら、USAの敗戦によって準決勝進出が転がり込んできた。
 それだけの経験を積んでいながら、いまだにひとつの敗戦でこれほど狼狽してしまうのが日本の社会なのであれば、代表選手たちが同点にされただけで下を向いてしまうのも仕方ないのかも知れない。彼らは、そういう面も含めて、我々を代表してしまっているのだから。

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コメント

はじめまして。

それにしても、団体球技スポーツでいつもいつも日本代表はオーストラリアに勝てませんね。
かるくトラウマになりそうです(笑)。

エントリー最後の二行、まったく同感です。
むしろ、ここまでは想定内という気がしないでもありません。
追い詰められて強かったトリノの荒川静香、WBCの王JAPAN同様、
他力本願なのは否めませんが、KAMIKAZE見せてもらいましょう。
私も一見物人として、望みを捨てず見守りたいと思います。

投稿: イワニセビッチ | 2006/06/13 12:19

ほんとうにその通りですね
もはや奇跡だと思いますが今は信じるのみです
諸々は全てが終わってからきっちりやればよい
今は一つでも多くの思いをドイツへ

またジーコジャパンはドイツへの道すがらで
様々な奇跡を起こしてきたことを忘れてはいけないと思います
2004年のアジアカップでだって僕らは目撃しましたよね
今こそあの時の経験を思い出す時なのだと強く思います

投稿: 0213 | 2006/06/13 14:06

>イワニセビッチさん
こんにちは。クロアチア贔屓っぽいHNですね(笑)。

>それにしても、団体球技スポーツでいつもいつも日本代表はオーストラリアに勝てませんね。

漠然とした格上意識みたいなものがあるのでしょうか。野球ではありそうですね。

>他力本願なのは否めませんが、

グループリーグというのはそもそもが他力本願な性格の強い仕組みなので、あまり先走って星勘定をしすぎて勝手に絶望しても仕方のないことですよね。だいたい、戦う前からブラジルには勝てないと決め込む必要もないのですが。コートジボワールはアルゼンチンに勝つ気で戦っていましたし、日本もそうあるべきでしょう。


>0213さん
こんにちは。

>もはや奇跡だと思いますが今は信じるのみです
本文の追記にも書きましたが、グループリーグにおいては奇蹟に近いことは結構高い確率で起こるものだということを、選手たちにも早く思いだしてもらいたいと思っています。

ご期待に反しているかも知れませんが、私自身はこれまでジーコにはかなり批判的なことを書いてきましたし、その考えは今も変わりません。ただ、この段階で嵩にかかって水に落ちた犬を叩くような振る舞いをするつもりはありません。だいたい、犬は水際で足を滑らしただけで、まだ水に落ちてはいないのですから。

投稿: 念仏の鉄 | 2006/06/14 00:00

今朝、職場での挨拶「いやぁ、昨日は夜中にどっと疲れましたよね~」(笑)。
平均視聴率46%の「お化けコンテンツ」にW杯はなってしまったんですね。そして、昨日の試合を見た日本人のほとんどが「ドーハの悲劇」を思い出したわけで。こうなると国民的トラウマと言ってもいいかも。
ちなみに「ヒディングのサッカーって下品だよな!」という私の八つ当たりは、職場では大受けでした。「上品なサッカーしてても勝てなくちゃしょうがないよね」と上司に返されましたが(笑)。
さて、クロアチア戦の視聴率はどうかな?私も見てしまうんでしょうけど。

投稿: 馬場 | 2006/06/14 01:39

>馬場さん
>昨日の試合を見た日本人のほとんどが「ドーハの悲劇」を思い出したわけで。

状況や試合展開としては、むしろ97年のアジア最終予選におけるホーム韓国戦での逆転負けに似ていると思います。あの時は8分の1でしたが、「もう絶望だ」みたいな雰囲気でした。劣勢に立たされても最小限のダメージでしのいでチャンスを待つ、ということが、1試合の中でも、リーグ戦の中でも、苦手なのかも知れませんね、我々は。

投稿: 念仏の鉄 | 2006/06/14 10:37

>念仏の鉄さん

私もジーコには批判的な立場です

もっと言うと、スカパーのドイツからの中継でブチ切れした
Uターンの土田氏にひどく近いですね

ただ今は目の前の戦に集中するしかないという現実があるのと
このタイミングで戦術批判や状況を嘆いてみせることは
何ももたらさないのでやらないといったところです

というわけで
この四年間で初めて心の底からジーコジャパンを応援している次第なのです
まぁ、時々チェコのサッカーに現実逃避してますが・・・

投稿: 0213 | 2006/06/14 10:40

>0213さん
そういうことでしたら、ほぼ同じですね。失礼しました。

投稿: 念仏の鉄 | 2006/06/14 23:00

あまり関係ない追補。
土田氏のスカパーでの発言の中には「僕はサッカー協会の人間じゃないし、サッカーの仕事でメシ食ってるわけじゃないから、サッカーの仕事なくなっても構わないので言いますけど」という意味の言葉がありましたが、こういう物言いには感心しません。「じゃあ、あなたを食わせてくれるテレビ局のためなら、発言を曲げるわけですね?」とも言いたくなります。村上龍も昔、まったく同じ表現をサッカー本の帯に使っていました。品のない人です。

投稿: 念仏の鉄 | 2006/06/17 01:12

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