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裏金を受け取るアマチュア野球側には、構造改革は必要ないのだろうか。

 西武がアマチュアの2選手に金銭供与をしていた事件は、どうやらドラフト改革にまで波及することになるらしい
 一場事件の後に12球団が倫理宣言をしたのに、その後も防げなかったのだから、今度は具体的な罰則を設けるなり(例えば直近のドラフト会議への参加停止とか)、ドラフト制度の希望枠を廃止するなり、ウェーバー制度に変更するなり、制度そのものを変えなければならないだろう。それはそれで結構なことだと思う。

 で、このblogでは過去にもさんざん書いてきたことだが、こういう事態に際して選手会が「スカウト不正の温床といわれる希望枠撤廃を」というような主張をすることについて、私は大きな違和感を抱いている。
 裏金と呼ばれる不正な金銭供与は過去にも行われてきたが、それを受け取っていたのはプロ入りした選手(あるいはその家族や指導者)であり、そのうち現役の選手は選手会に所属している。例えば2004年の秋、2002年のドラフトで指名されヤクルトに入団した選手の契約金の一部を受け取ったとして日本学生野球協会から処分を受けた高校と大学の監督がいた。それらの選手がまだ現役で在籍するのなら、宮本選手会長と同じ球団の後輩ということになる。
 事件の一方の当事者が選手会の内部にごろごろ(かどうかは知らないが、まあ何人かは確実に)いるのだ。選手会が本気でこの問題を解決したいと思っているのなら、まず内部調査を行って、過去の金銭供与に関する実態を綿密に明らかにしたらよいのではないだろうか。実態が把握できて、はじめて実効性のある対策も立てられる。それをしないで制度改革の要求ばかりしているというのは順序が違うように思う。

 今のところメディアの報道は西武球団(およびプロ野球界の体質)に対する批判に終始しているように見える。金銭を供与された2選手はどちらかといえば被害者として扱われている。
 早大野球部員の父親はメディアに対して西武への怒りを語っているようだが、例えばこの毎日新聞の記事を読むと、果たして一方的な被害者と言えるのかどうか。

<父親によると、選手は中学時代から西武のスカウトに注目され、高校卒業後に「うちに来ないか」とドラフト指名を打診された。しかし、父親は「野球をやめた時のことも考えたほうがいい」と大学に進学させることにした。当初、学費が免除になる特待制度で別の私立大学に進学するつもりだった。しかし、早大野球部からも誘いを受けたため、西武に相談したところ「お金は出しましょう」と言われた。4年後に西武と入団契約した時に、契約金から天引きする契約だったという。>

 このくだりの事実関係に間違いがないのであれば、息子を早大に行かせたいが学費が高くて難しい、という相談を父親から西武に持ちかけたことになる。魚心あれば水心。

 別にこの父親を糾弾しようとか、だから西武に罪はないと主張しようとかいうつもりはない。払った側にはもちろん問題がある。とはいえ、受け取った側にまったく問題がないわけでもなさそうだ。
 そして今のところ、「払った側の問題」については世間も注目し当事者たちも改善する姿勢を見せているが、「受け取った側」について対策がとられる兆しは見えてこない。それで大丈夫なのか、ということが私には気になる。

 全日本アマチュア野球連盟の松田昌士会長は西武だけでなく受け取った側へも苦言を呈していたが、高野連はこういうケースではだいたい被害者の立場をとる。今回も同様で、幹部は「防止のために希望枠の見直しを求めていきたい」というような発言をしている。それはそれで結構なのだが、高校野球の側にも、再発防止のための構造改革は必要ではないのだろうか。

 高校の野球部が強くなり、甲子園まで勝ち進むには、おそらくかなりの金がかかる。私は報道される範囲でしか知らないけれど、自宅に部員を下宿させたり、部員のために合宿所を作ったり、練習のための施設を作ったりしている監督は珍しくなさそうだ。それらの負担を個人で被っているような監督も少なくないだろう。
 また、甲子園に出場すればしたで、学校や父兄に想像を絶するような金銭的負担がのしかかってくる。以前、このblogのコメント欄で、ある強豪校では甲子園に出場が決まると選手の父兄がそれぞれバスを1台づつ自費でチャーターして応援団を甲子園まで送り込む習慣がある、と書き込んでくれた方がいた。これが事実であれば、家計が危機に瀕する家庭もあるだろうと思う。
 つまり、強豪校であればあるほど、指導者や選手の家族が金銭的に過大な負担を背負う土壌が、高校野球界にはある。そんな状況でプロ球団から目の前に金をちらつかされたら、判断を誤る人も出てくるだろう。あるいは自発的に球団に金を要求する関係者も出てくるかも知れない。
 高野連は、そんな土壌を放置しておいて、「金を出す方が悪い」と一方的に言っているに等しいのだが、それで問題が解決に向かうのだろうか。

 正直なところ私は、アマチュアの指導者が育てた選手の契約金の一部を受け取ること自体が、それほど悪いことだとは思っていない。その選手がプロ入りするレベルに成長する上で、指導者が寄与する部分は必ずあったはずだ。そのために費やしたものの一部をプロ側が負担することが、公序良俗に反したやりとりだとは思えない。
 その金が密かに監督個人の懐に入るのが問題なのであって、契約金の何%という一定の割合を定め、監督個人ではなく野球部の会計に確実に収められるようにすれば、それでよいのではないか。応援団その他の出費に備えてプールしておいたってよい。現金の授受は認められないというのなら、ボールでもバットでも相当額の用具を現物供与するという手もあるだろう。以前も書いたことだが、日本のプロ野球界が若年層の育成機能をアマチュア球界に全面的に依存している以上は、そしてとりわけ社会人野球界が存続の危機に直面している以上は、経済面も含めた援助を考えるのは当然の帰結だと思う。

 「裏金」にしておくから問題になる。筋の通った金銭の授受なら、表に出して制度化してしまえばよい。


追記(2007.3.15)
< プロ野球・西武が早大の選手(21)に対し、入団の約束を交わした見返りに金銭を渡していた問題で、日本高校野球連盟の田名部和裕参事は14日、「過去に例がない程、責任は重い」と、入団申し合わせに関与を認めた野手の出身校、専大北上高(岩手)のコーチだった教諭に、厳しい姿勢で臨む考えを示した。
 田名部参事は「(発覚した)コーチの関与は問題の一部分に過ぎないと思うが極めて残念」。今後、西武の詳細な調査報告を受けたうえで、岩手県高野連の確認を待って対応する。
 一方、高校の指導者の関与は明らかになっていないが、西武から金銭を受け取っていた東京ガス・木村雄太投手が在籍した秋田経法大付高(秋田)に対して、田名部参事は「当時の指導者には管理責任があった」との見方を示した。(2007年3月14日20時4分 読売新聞)>

なお、エントリ本文中に記した、2004年秋に処分された高校野球の監督とは、この専大北上高校の監督だった。当時の監督と今回のコーチが同一人物でないのなら、個人の不始末というより野球部そのものの体質問題となっている可能性がある。また、2004年に処分された監督は、専大北上の選手ではなく「系列大の部員」の契約金の一部を受け取ったとされている。該当者と思われる選手は専大北上高の出身ではないので、なぜその契約金の一部が専大北上の監督の懐に入るのか、考えるとなかなか興味深いものがある。

追記2(2007.3.22)
今週発売の週刊文春2007.3.29号に<緊急座談会 現役スカウト・アマ野球監督が「裏金」全部バラす>と題した匿名座談会が掲載されている。匿名なので信頼性はいささか落ちるものの、興味深いエピソードが満載。一部を以下に紹介する。
「悪名高い監督は社会人にも大学にも結構いますよね。大学からの給料では到底買えないような高級外車に乗っている人や、教え子がプロに入ると家のローンを完済しちゃう人。」(アマ監督)
「悪質な例もある。スカウトと高校の監督がグルなんです」(現役スカウト)「契約金の半分くらいをなんだかんだと理屈をつけて監督や野球部に寄付させ、さらにその一部を自分にキックバックさせる」(アマ監督)
「プロのスカウトとの接触を禁止したところで“ブローカー”がいる。近畿や神奈川には特に多いけれど、彼らは『人身売買』しているようなものでしょう」(元プロ球団幹部)

最後の談話にある“ブローカー”に関しては、発売中のNumber674号に掲載されている郡司定則の「野球留学白書」に詳しい。地味だが衝撃的なノンフィクション作品だ。

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コメント

こんにちは。

>日本のプロ野球界が若年層の育成機能をアマチュア球界に全面的に依存している以上~

その通りだと思います。それ故マスコミの論調がドラフト改革などに集約されているのを聞くと、本質の問題とのズレが大きいのに気づかされますね。くさいものにはふたなのでしょうか。
企業保有の球団が、育成部分まで含めてまかなう試みはそれほど難しいものなのだろうか。

投稿: hide | 2007/03/17 10:24

>hideさん
>企業保有の球団が、育成部分まで含めてまかなう試みはそれほど難しいものなのだろうか。

それはたぶん、10代後半という年代が「高野連の縄張り」であり、プロが手を出すことは事実上禁じられているという事情によるところが大きいと思います。
選手の人生のうちの3年間だけを預かる団体が、「選手の将来のために」という名目を掲げ、卒業後の進路について強い発言権を持っているというのも、冷静に考えれば奇妙な話です。

おそらく、年代を問わずすべての野球選手と野球チームと野球リーグを統括する「日本野球協会」のような統一団体が作られ、選手のライフサイクルの全期間(引退後のセカンドキャリアも含めて)のデザインを考慮した制度設計をしていくのが理想的な形だと思いますが、どうすればそんなものが実現するのか、道筋の見当がつかないのが残念です(文部科学省が強権的に断行するくらいしかないのでしょうか)。

投稿: 念仏の鉄 | 2007/03/17 14:39

早稲田 清水選手は被害者なのか。こんな人間が永久追放されなければ、真剣に野球に取り組み野球を愛している子供達大人達は、どういう気がするだろう。

1.高校時代、西武と裏金契約していること自体、明らかなルール違反であることは、本人も親もわかっている。この時点でスポーツ選手から永久追放されるべき。
2.一場選手の問題が発覚しても、自分の事は隠していた。
3.西武から入団の裏約束を破棄する(選手が使えなくなったから破棄するのではなく西武はこういうことはもうしないと決めたから破棄した)代わりに、その分の金を渡すと言われたときも、本来なら金を受け取らずにこの事を学校に報告すべきなのに、
金だけ受け取って黙っていた。
4.西武から公表すると言われたとき、自分からはっきり公表するべきなのに、名前を隠すこと、本人は知らなかったことにする事を受け入れた。
5.西武が公表後、父親は本人はまったく知らないと嘘をついていた。本人も嘘を貫き通していた。
6.早稲田の学内調査で追及され、隠せなくなり本人が裏金契約をしたことを白状したが、これは、追及されて白状したことで、本人が自主的に言ったのではない。
つまり、自らが自首してきたのではなく、取調べにあい白状したもの。自分からすすんで白状したのなら、早稲田の学内調査の前に白状しているはず。
7.こういう経緯があるにもかかわらず、公開の場で、自分からすすんで白状したように嘘をつき、すべては西武に言われてやったことで自分は被害者ですと、嘘を平然と言っている。
8.普通の人間なら、こういうことがあると、自ら西武にも頭を下げて、金を返すべきなのに、金はもらったままで平然としている。

投稿: 田中駿一 | 2007/03/17 19:39

>企業保有の球団が、育成部分まで含めてまかなう試みはそれほど難しいものなのだろうか。

多分、甲子園というコンテンツがある限りむずかしいでしょうね
育成年代の大会なのにプロ野球を上回る視聴率を叩きだすわけですから
その牙城にプロが食指を伸ばそうにも無理な話であると思います

サッカーだとプロにならないとビジネスになりませんが
日本の野球はプロと育成年代の両方で依存することなくビジネスが成立しているので
一つのヒエラルキーの構造に収まるのが難しいのだと思います

自分はサッカーファンなので育成年代の大会である甲子園に
あそこまでの人気が出るのか結構不思議なんですが
アメリカでもカレッジスポーツが凄い人気あったりするんですよね…

投稿: 通りすがり | 2007/03/19 03:31

>田中駿一さん
>真剣に野球に取り組み野球を愛している子供達大人達は、どういう気がするだろう。

この種のルール違反に手を染める人たちも、主観的には「真剣に野球に取り組み野球を愛している」のだろうと思います。「真剣」で「愛している」からイノセントである、とは言えないところにこの問題の難しさがあり、だからこそ構造から考え直した方がいいんじゃないかと私は思っています。


>通りすがりさん
>自分はサッカーファンなので育成年代の大会である甲子園に
>あそこまでの人気が出るのか結構不思議なんですが

Jリーグが作られる以前、国内のサッカー大会で最も視聴率が取れたのは高校サッカー選手権であったと記憶しています(トヨタカップは別として)。
バレーボールでもラグビーでも、高校生の全国大会は民放が地上波で全国中継するほどの人気があり、同じ競技の国内トップリーグに匹敵または凌駕しています。
ですからこれは、野球だけの特殊事情というよりは、「高校生が各都道府県を代表して戦う全国大会」に魅かれる何かが日本人の中にあるのではないかと思います。(甲子園の成功に他の競技が倣ったという可能性はあると思いますが)。

投稿: 念仏の鉄 | 2007/03/19 10:09

そもそも「生物としての人類の生存にはまったく必要のない技術」に卓越することにより、巨額の収入と目眩く栄光が得られる「スポーツ」には、人間のどろどろした欲望がつきまとって当然です。
もともと「汚い」ものと日常的に接触するものであるがゆえに、関係者は「白い手」をしていることが求められるのです。たとえが正しいかどうかわかりませんが、日常的に犯罪に接する司法警察官が、世俗の人間より強い倫理観を求められるのと同じだと思います。
ですから、鉄さんがおっしゃっているように、「欲望に弱い人間がスポーツをやっている」ということを前提として、制度を組み立てるべきだと思います。また「事後立法で罰さない」というのは近代法の基本原理ですから、「ルールのなかった時点」で犯された事案については、そこそこのペナルティでよいと思います。これだけ日本中から叱られれば、すでに十分に罰せられていると思いますし。

投稿: 馬場 | 2007/03/20 15:19

>馬場さん
>鉄さんがおっしゃっているように、「欲望に弱い人間がスポーツをやっている」ということを前提として、

そんなこと書きましたっけ? ま、論旨には異存はありませんが(笑)。
今回もそうですが、構図として「純真な学生/汚い大人としてのプロ野球」という対比で語られやすいのですが、「アマ野球界の大人」についてはどうよ、ということが私はいつも気になっています。

>「ルールのなかった時点」で犯された事案については、そこそこのペナルティでよいと思います。

これはなかなか微妙なところですね。今回のケースでは、プロ側にもアマ側にもルールはあり、それぞれがルールを犯している。ただ、ペナルティは明文化されていなかったので、量刑をどうしたものか、という状況だと思います。現実的には、ここで課されたペナルティが前例となって今後の判断を規定していくことになるでしょうし。


投稿: 念仏の鉄 | 2007/03/21 12:49

この問題の本質がなかなか表に出てこない理由として、「ルール違反であるが誰も困らない」ことがあると思います。「誰も困らない」わけだから、鉄さんの仰るとおり、ちゃんと合法化してしまえよ、と思いますね。

高校球児を甲子園に連れて行くのにも金はかかりますし、子供の頃からの過程にもかなりのお金がかかると聞いたことがあります。「我が子を東大に入れるためにはお金がかかる」のが問題になっているのならば、「我が子を甲子園に行かせるためにはお金がかかる」のも問題になって欲しいな、と思ったり…。

もっとも、米国のような大学スポーツがビジネス化されている場合には、学生が金で振り回される(結果を出さないと援助やスポンサーを取り消されるなど)こともあってそれはそれで問題はあるようですが。

投稿: アルヴァロ | 2007/03/22 03:42

>アルヴァロさん
>高校球児を甲子園に連れて行くのにも金はかかりますし、子供の頃からの過程にもかなりのお金がかかると聞いたことがあります。

親や周囲が、子供を野球選手に育てる過程でかかる費用を「投資」と見なすようになると、当然リターンを求めることになるので厄介ですね(もっとも、野球選手でなくても、子供の教育費を無意識に投資とみなしている親は少なくないのかも知れませんが…)。
以前このblogでも紹介した『コーチ・カーター』という映画に出てきた高校バスケット部員の親たちの(あえて書きますが)浅ましい姿を思い出します。

投稿: 念仏の鉄 | 2007/03/22 21:48

私も今回の事件で違和感を感じるのは選手会の発言です。選手会の中にも恐らく貰った人物は過去に何人かはいたはずです。
企業が全て悪。貰った側の選手は弱者という構図は、違和感を感じるしマスコミも少し偏重している感があります。

投稿: 本牧タロウ | 2007/03/25 11:16

>本牧タロウさん
こんにちは。
この状況で希望枠を今年からやめると言えないNPBにはもちろん感心しませんが、またクライマックスシリーズのボイコットをほのめかしている宮本選手会長にも疑問を感じます。古田前会長といい宮本といい、プロ野球界では卓越した知性と社会性の持ち主だと思うのですが、その彼らにしてあれほど当事者意識がないというのは、不思議で仕方ありません。

投稿: 念仏の鉄 | 2007/03/25 13:00

西武の裏金問題に関する調査委員会の報告で、アマ球界も「激震」になりそうですね。もらうヤツがいるから裏金を払うヤツが出るわけで。
ちなみに贈収賄では、収賄側(公務員)が贈賄側よりも重く罰せられることになっています(笑)。

投稿: 馬場 | 2007/04/05 18:08

>馬場さん
>ちなみに贈収賄では、収賄側(公務員)が贈賄側よりも重く罰せられることになっています(笑)。

受け取った人たちはきちんと所得申告したのか、というのが気になりますね。していなければ脱税で、本物の犯罪になります。一連の報道を見て、国税庁が動くかどうか。池井先生たちがもしアマの指導者に事情を聞こうとしても、あくまで協力のお願いですが、あちらは強制捜査権がありますから。

金銭授受そのものはプロ野球界とか学生野球界という業界の取り決めに違反したわけですが、それ自体は犯罪ではありません。この問題には、いろんなレベルの「悪さ」が混在しているので、そのへんも整理して論じた方がよいのではないかなと思っています。

投稿: 念仏の鉄 | 2007/04/06 13:31

裏金問題に関しては賛否両論あると思います。
渡した側が悪いだの、渡された側が悪いだの、両方悪いだの。。。。。
念仏の鉄さんの意見はとてもバランス感覚に優れていて素晴らしいと思います。(ん?反対意見の方にとっては、どこがバランス感覚だと怒られるでしょうか?)
プロ野球機構とアマチュア機構が過去の遺恨で決別して以来、ずっと相容れない体制をとり続けているからでしょうか?プロ側が高校、大学、社会人野球には関われないなんてルールがいまだに現存しています。
こんなことを続けていて、野球関係者は、本当に野球人気を取り戻せるとでも思っているのでしょうか?
プロ野球が野球に関する技術・知識はもちろんのこと、トレーニング方法、怪我をしない体つくりなどにおいて最高峰であることは間違いない事実でありますし、その蓄積された知識をアマチュアに広めてこそ、日本野球のレベルアップにもつながるし、野球の普及にもつながり人気が回復するのではないでしょうか?
また、プロ野球で儲けたお金をどんどんアマチュアに投入して、施設や環境の改善、奨学金制度なども取り入れ、野球全体を盛り上げる工夫をしなければならない時期にきているのではないでしょうか?そうすれば裏金問題もなくなるのでは?
プロ野球レベルでも起こりうることですが、将来有望なアマチュア選手が間違ったトレーニング方法で潰れていったケースは少なくないと思います。
ひと昔?ふた昔?前のように野球人口がとても多かった時代は、素質がある選手が潰れたとしても、次から次と有望な選手が生まれてきたから、大した問題視もされずに放って置かれてしまっていたようにも思えます。
今でこそ、アマチュア野球の指導者ための教室のようなものも開催されているようですが、参加されているのは、ごく一部のようですし、指導員のような制度も確立されているわけでもないようです。
サーカーでは、例え有名選手であっても、コーチング(正しい呼び方は知りません)の技術を学んで資格制度のようなものが確立しているようです。
更にJ1などで活躍しているチームには、ピラミッド型に下部組織まで持っていて、まさに裾野を拡げる工夫がなされているようです。
プロとアマの垣根を取り払わないと野球の将来はないような気がします。
乱文ですみませんでした。

投稿: 昔は | 2007/04/07 03:38

>昔は さん
こんにちは。

>プロとアマの垣根を取り払わないと野球の将来はないような気がします。

問題の根幹はそこですね。どちらも競技団体を動かしている人々が、あまり競技の現場の情報や将来のビジョンを持っていないように見えてしまうところが、なかなかしんどい。

プロ野球の方はまだしも、きちんと野球ビジネスに取り組もうとしている人が現れてきましたが、アマチュア側はどうでしょうか。世の中に「高校野球界の論客」と呼べるような人が見当たらず、高野連の田名部参事のコメント以外、現場の指導者や選手たちから何の意見も聞こえてこないという状況自体に、議論を封殺するような雰囲気を感じてしまいます。

上の方のコメントに「文部科学省が強権的に断行」などと書きましたが、野球に限らず、もはやスポーツは学校だけのものではないのだから、文部科学省の所管にあること自体に無理がきている。スポーツ省(最初は庁か)を独立させる必要性も感じます。

投稿: 念仏の鉄 | 2007/04/07 10:54

そうです、そうです。将来のビジョンを持ってないように思えます。
高野連は高校野球は教育の一貫?とか言っているようですが、世間でも高校野球には精神性を求めすぎてるようで、お金が絡むとやたらと煩い。(例えプロ野球だとしても、お金が絡むと世間は煩い。サッカーくじはOKだけど、野球はNOって、これどうして?)
もちろん野球を通じての人間教育だとか精神の鍛錬だとかは、否定はしません。
高野連は頭の堅い爺様達の集団、頑なに団体を守っていくことばかりを考えているのでは?と思えてしまいます。野球界全体を考える柔軟性に欠けているように思えます。(事実は知りませんが、、、、)
念仏の鉄さんの意見を読ませて頂いて、なるほどと納得することばかりなのですが、役人に期待するような意見には反対です。
例えスポーツ省が独立しても、お役人がやることに成功した試しなしです(お役人さん、ごめんなさい)。結局予算の利権争いの道具にされたり、柔軟性のない対応でおかしな方向になるような気がします。

投稿: 昔は | 2007/04/07 21:38

甲子園大会は戦没者鎮魂の宗教行事であり、盂蘭盆会と合わせて「日本教」のもっとも重要な祭祀であります。公務員が宗教に関与することは憲法の禁じるところであり、文部科学省の関与は違憲と思われます。

・・・というのは冗談ですが(笑)、役人にやらせてもうまくいかないでしょうねぇ。公務員とは、世の中のあらゆることについて「局外者」の立場をとる人たちのことです。厳正中立ということでもあり、事なかれということでもある。「野球を改革せよ」と公務員に命令しても、しょせん他人事ですよ。「野球改革」には、当事者の熱い思いが必須だと考えます。

投稿: 馬場 | 2007/04/08 19:12

>昔は さん
>世間でも高校野球には精神性を求めすぎてるようで、お金が絡むとやたらと煩い。

かつては日本のスポーツ界全体でアマチュアリズムが支配的でしたが、多くの競技団体はそれなりに柔軟になってきました。国際連盟・国際大会での商業化がどんどん進むので適応せざるを得なくなった、というのが大きな理由だと思います。
その点、ドメスティックかつ学生だけで完結している高野連には、商業化を受け入れる契機がないのでしょうね。

>役人に期待するような意見には反対です。
期待しているかと言われると微妙ですね。ご指摘のような事態は確かにありそうだとは思います。
ただ、スポーツ省はあった方がいいと思っています。スポーツが政府と無関係に成り立つわけでもないので、やはり現状の不都合な部分は改善した方がよいでしょう。

>馬場さん
中央官庁だと、またちょっと違うんじゃないでしょうか。業界再編とか主導してますし。ま、それがうまくいくかどうかは、また別の話ですが。

投稿: 念仏の鉄 | 2007/04/09 00:25

馬場さま
<「野球改革」には、当事者の熱い思いが必須だと考えます。>
この場合の当事者とは、高野連だったり、球界のお偉方のことでしょうか?まー現場の意見などは無視されている現状からして、お偉方のことなのでしょう。

念仏の鉄さま
<その点、ドメスティックかつ学生だけで完結している高野連には、商業化を受け入れる契機がないのでしょうね。>
高野連は既に(昔から?)商業化されているという意見もよく耳にしますが、違いますか?朝日新聞・毎日新聞主催ですし、NHKも享受しているようにも思えますし、学校の宣伝にも使われるため野球留学まで成立していますよね?。他にもいろいろありそうだけど、、、。
私は、どのみち高野連の商業化にはあまり興味がありません。私が言うところの「お金が絡むと煩い」の「お金」=商業化 ではありません。
アマチュア側の構造改革、プロ側の構造改革と別々に構造改革をしたところで、結局プロ側との溝は埋めることはできず、どこかにまた歪が出てくると思うので、プロアマ問わず、野球界全体のビジョンある構造改革が必要だと思われるわけですが、仮にこの私の理想論が成立する場合に於いて、当然、プロアマが交流するわけですから、明確化したお金の流れ(プロからアマへの奨学金制度的なものなど)にしなければなりませんが、一番の障害となるのが、日本人の「高校野球賛美?美化?偽善?」だと思います。(馬場さま的表現では、「日本教」のもっとも重要な祭祀。)
ん?話が少しずれたかな?要するに高校野球に「お金」と名が付けば何でも反対する日本人が多いってことです。(本当は美化してる振りをしてるだけで、内心は、一部アスリートの高待遇を妬んでるだけかも知れませんが)
今は、日本のプロ野球は巨人人気低迷のお陰で(他球団の努力もあるのでしょう)殆どどの球団も人気は横並び状態だし、実力も大差ないようにも思えます。しかも一流選手のメジャーへの流出問題も抱えている。この際だから、ドラフトだの逆指名だの全部やめて、自由闊達に自由競争にしたら良いと思う。金銭だろうが何だろうが自由に学生、社会人にばら撒いたら、活性化しても面白いかも知れません。高校生プロの誕生の可能性も。高校生でもお金貰っても良いと思います。(もちろん弊害も出るでしょうけど)宮里藍ちゃんだって高校生でプロ転向して賞金を貰っていましたよね。競技毎に違うのも不公平な気もします。

<スポーツが政府と無関係に成り立つわけでもないので>
とは、どうしてですか?現実的に無理だからでしょうか?理想論かも知れませんが、私はどちらかと言えば、権力分立の意味からも、スポーツと政府は分立して欲しいと思います。政府には関わって欲しくないです(もちろん、政府が関わるとろくなことにならないとも思っていますから。政府関係者ごめんなさい)。
もし、政府が関わるとしたら、アスリートは引退後(もしくは現役の時から)タレントとして活躍(後進の指導する人もいますけど)しますし(雇ってる企業からみたらタレントです)、人気商売という観点からも芸能と一括りの省庁になるのでしょうか?

投稿: 昔は | 2007/04/09 15:49

>昔は さん
>私が言うところの「お金が絡むと煩い」の「お金」=商業化 ではありません。

これは、私が「商業化」という言葉を使ったのが不適切でした。すみません。
内容的には、
>高校野球に「お金」と名が付けば何でも反対する日本人が多いってこと
についての解釈のひとつとして書いたつもりです。


><スポーツが政府と無関係に成り立つわけでもないので>
>とは、どうしてですか?現実的に無理だからでしょうか?

大きな国際大会の開催や、ナショナルチームのための施設整備においては、政府は一定の役割を持っています。サッカーのワールドカップの開催には政府保証が条件とされていますし、多くの競技の国際大会や全国大会は国立競技場(代々木体育館も含む)で行われています。また、自前で競技施設を持つ力のない競技(が大半ですが)のナショナルチームの強化には、西が丘にある国立スポーツ科学センターの役割も重要です。

サッカーくじのようなスポーツ振興費用の捻出においても国は絡んできます。たとえば現在のtotoの惨状は、文部科学省が不似合いな胴元をやろうとしたことと無関係ではないと思います。どうせ絡むのなら教育行政の片手間ではなく、スポーツ専業の方がよかろう、という話です。

投稿: 念仏の鉄 | 2007/04/09 20:09

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