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どのクラスにも1人はいそうな、厄介なタイプ。

 今回は全編例え話。舞台は高校にしましょうか……


 クラスの中で、学級委員を決める日が近づいている。

 委員に選ばれることは、一応は名誉だ。楽しいことがあるかも知れないが、面倒くさくもある。何かうまくいかないと、すぐ先生にしかられる。あるクラスでは、なりたい人どうしで競争が起こるし、別のクラスでは、みんな嫌がって押しつけあっている。
 あなたのクラスでは、いろんな意見が出て話がまとまらず、立候補者も出ない。全体のホームルームで決めるのは難しそうなので、先生と、前任者など数人の会議で選ぶことになった。

 で、ある人物がいる。N君、としようか。
 N君は、成績は抜群によいのだが、いつも一言多い。他人への愚痴や批判ばかり喋っているので、クラスのみんなは彼に一目置きながらも、煙たがっている。でも、他のクラスでは人気がある。やり玉に挙がるのはN君のクラスメートだけだから、他人の悪口を聞いているだけなら、そりゃあ面白いだろう。

 N君は学級委員の経験はないが、先生の指名で選考会議に出席することになった。
 N君はなんとなくはしゃいでいる感じだ。会議の何日も前から「あいつがいいよ」とか「やっぱりこいつがいい」とか、はたまた、ある意見を言った人気者について「そんなこと言うなら自分でやればいい」とか、みんなの集まる場所で、いろんな人の名前を挙げる。
 「N君がいいよ」と言われると、「俺なんか…」と尻込みするが、表情は嬉しそうだ。内心やりたくて仕方ないのが周囲からはみえみえだが、決して自分の口からは「やりたい」と言わない。

 最初の会議が別室で行われ、終わってからN君が教室に帰ってきた。
 見るからに機嫌が悪い。会議では前任者を推す意見が強かったようで、「出来レースじゃないのか」と苦々しい口調で言う。N君は?と聞かれると「Nの字も出ないよ」とぶすっとした表情。自分が推薦されるものだと思っていたようだ。他のクラスに行くと「N君しかいないよ」と言われるものだから、すっかりその気になっていたのかも知れない。

 二度目の会議では、「N君はどう?」とちょっと水を向けられもしたけれど、N君は「いいですよ」と断ったらしい。結局、先生の意向もあったのか、学級委員は未経験のH君に決まった。H君は成績はN君ほどではないが、素直な性格。すぐに引き受けて「学級委員はクラスの誇りで憧れです」なんてくさいことを真顔で言っている。
 N君は、会議の後では「異論はないよ」と言っていたけれど、後で他のクラスの連中に囲まれると、「当然俺の名前が出ると思ったのに」「どうせ俺なんか先生に嫌われてるんだよ」と、また愚痴ばかり言っている。以前、自分でH君の名前を挙げたことなど、忘れてしまったようだ。

 学級委員になったH君は、スタッフを決めて活動を始めた。もうすぐ全校集会があって、H君と委員たちはクラスを代表して発表することになる。発表には順位をつけられるから真剣だ。
 他のクラスには、ずっと前から委員とスタッフを固定して準備をしてきたところもあるし、優秀な生徒ばかりを集めた強力なクラスもある。集会で上位に入ると試験が免除になるとはりきっているクラスもある。
 が、H君たちのクラスでは、先生はあまり優遇してくれない。集会のすぐ後に試験があるけれど、H君たちは試験勉強を休んで発表の準備をしている。

 そんなH君たちを横目で見ながら、N君は着々と試験勉強に励んでいるわけだが、集会の直前になって、また文句を言い始めた。「あいつをスタッフから外すなんておかしい。俺が推したせいじゃないのか」とか、「あいつは発表の本質をわかってない」とか…。
 他のクラスの連中は、そんなN君の繰り言を面白がって、書きだして壁に張り出したりしている。H君は何も言わないけれど…。

 ……私の目には、彼の振る舞いはそんなふうに見える。「彼」が誰かは、書くまでもないでしょう(笑)。
いい加減、口を閉じてくれないかなあ。若い後輩の足を引っ張って、ホントに大人げない。

 N君が最初から「僕は学級委員になりたい。僕なら発表も成功してみせる。みんな協力してくれ」と言っていたなら、私はこんなふうには思わないけれど、たぶん彼はそんなことが言える性格ではないのだろうな。
 
 
※アップから30分後くらいに、結語を変更しました。当初はもうちょっと嫌味な表現だったのですが、それもどうかな、と思いまして。

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コメント

 選ばれなかったことをボヤくくらいなら、なぜ自分から「やりたい」と言わなかったのでしょう。N君の実力なら立候補しても全く不自然ではないと思いますし、前任者が「火中の栗」と呼んだ仕事を進んで引き受ける姿勢が賞賛されたかも知れないのに。
「是非にと請われて渋々引き受けた」と言う形が欲しかったのだとしたら、結果を出せなかった時の言い訳を予め用意しているようでちょっと嫌です。
 くさいことを真顔で言って晴れやかに引き受けたH君の態度は立派に見えました。

投稿: えぞてん | 2009/02/26 21:11

>えぞてんさん

>「是非にと請われて渋々引き受けた」と言う形が欲しかったのだとしたら、結果を出せなかった時の言い訳を予め用意しているようでちょっと嫌です。

そう、今回の一連の彼の振る舞いの中では、突き詰めると、そこが不快に感じるのだと思います。少なくとも私にとっては。そんな手合は普段からさんざん眺めてうんざりしているので、プロ野球の世界でまで見たくない(笑)。

投稿: 念仏の鉄 | 2009/02/27 00:11

はじめまして、野村ファンです。
けど、今回のは、反論、できませんね。
せめて、原に決まったあとは口を慎んでくれれば、愛嬌のあるお爺さんですむんですけどw

投稿: 川辺 | 2009/02/27 00:44

>川辺さん
>せめて、原に決まったあとは口を慎んでくれれば、愛嬌のあるお爺さんですむんですけどw

そう、それなら私もこんなエントリを立てることはなかったんですが(笑)。

投稿: 念仏の鉄 | 2009/02/27 10:07

別にN君のファンではありませんが(笑)

H君が先生だかクラスの有力PTAだかの息子で、おまけに自分の若い子分をスタッフにして経験を積ませるために、もっと経験のあるほかの有力なスタッフを外した疑いがある、とも書かれたほうがよろしいかと。

投稿: しんじ | 2009/02/27 16:31

私はN君のファンなので正直不快でしたが、H君が自己弁護で書いた文章だとでも思えばちょっとだけ笑えます。

投稿: みんじ | 2009/02/27 16:47

>しんじさん

>H君が先生だかクラスの有力PTAだかの息子で、おまけに自分の若い子分をスタッフにして経験を積ませるために、もっと経験のあるほかの有力なスタッフを外した疑いがある、とも書かれたほうがよろしいかと。


「おまけに」から後の話題について、手頃な機会なので私見を述べておきます。
 
第1回WBC、北京五輪と、代表チームが発表されるたびに書いてきたことですが、代表といえどもチームである以上、「控え」の選手、つまり試合開始時にはベンチに座り、試合中にはイニング間に外野手のキャッチボール相手などを行い、必要に応じて試合に投入され、必要な役割を果たす選手が必要になります。いつもレギュラーで出ている選手がこういう役割に適応するのは、そう簡単ではないかも知れません。
 
また、「もっと経験のあるほかの有力なスタッフ」を、先発メンバーとして起用できそうにないのに招集し、ずっとベンチに座らせておくことが、大会期間中にトラブルの火種となる可能性も無視できません。
(先日、古田敦也がテレビ朝日の番組「フルタの方程式」の中で、中居正広に「中居君にイベントに出てもらって、舞台の端に立たせておくわけにはいかないでしょ?それなら呼ばない方がいい」などと話していました。おおむね同じ意味だと理解しています)
有力な順に選手を集めてもいいチームにはならない、という貴重な教訓を、我々日本人はサッカーのジーコ元日本代表監督から学んだはずです。

また、現役監督が代表監督を兼務する以上は「どんな粗雑な使い方をしても文句がでない自チームの選手を控え要員として連れて行く」という選考には、相応の合理性があるとも思います(人数などは、あくまで他のメンバーとの兼ね合いによりますが)。

第1回大会にはそれに近い実例がありました。途中で故障離脱した石井正寿の代替選手として王監督がアメリカに呼びよせたのは、自チームの馬原でした。そして結局、馬原に登板機会はありませんでした。開幕直前の時期に結果的にベンチに座らせるためだけに渡米させたのが他球団の選手であれば、おそらくは不満の声が上がったのではないかと思います。

というわけで、「もっと経験のあるほかの有力なスタッフ」が常に「自分の若い子分」に優先するとは限りません。

しんじさんがどこかに「H君の物語」でもお書きになるのであれば、このくらいのことは踏まえておかれるとよいかと思います。


>みんじさん
>私はN君のファンなので正直不快でしたが、H君が自己弁護で書いた文章だとでも思えばちょっとだけ笑えます。

「監督としての仕事ぶりは卓越した部分がたくさんあり尊敬に値するが、グラウンドを離れての言動には感心しないことが多い」というのがこのblogの野村監督に対する評価であり、彼に言及する際には、大抵はその線に沿った記述がなされています(もちろん、感心できるような言動があれば、感心することに吝かではありませんが)。

ご不快であればお近づきにならないことを勧めます。

投稿: 念仏の鉄 | 2009/02/28 00:29

WBCとは違うんですが、某五輪の時の話。
広島の木村拓也がブルペン捕手を務めていたという記事が。
で、本職の捕手はどうしてたんだ?

相川ーーー、お前やーーーーー!!!

「どうせ城島の控えだからとふてくされていた」by週刊実話(笑)

真偽は不明だがありそうな話…

確かに「どんな粗雑な使い方をしても文句がでない自チームの選手を控え要員として連れて行く」のも有効な手段かも知れませんね。
でも、「便利屋として使いまわされることが多い選手を選ぶ」ってのも有効だと思うんですが。
…いまはあんまりそういう選手いないけど。

しかし、あと10年若ければ、オリックスの五十嵐とかも出られ…ないかな。

投稿: 川辺 | 2009/02/28 12:56

>川辺さん
>でも、「便利屋として使いまわされることが多い選手を選ぶ」ってのも有効だと思うんですが。

もちろん、それがベストだと思います。
ジャイアンツでいえば昔の元木や川相が適任ですし、現役の外野手なら田口壮が理想です。ただ、招待キャンプでメジャー契約を勝ち取らなければならない立場の田口を呼べというのは酷な話ですし、内野手でもこれという選手が思いつきませんでした。

そう、木村拓也という手はあったかもしれませんね。ただ、ロンドン五輪で野球がなくなり、次の国際大会(WBC)が4年後という状況を考えると、若い選手に経験を積ませておくことの意義も無視できないと思います。

投稿: 念仏の鉄 | 2009/02/28 14:40

N君みたいな人は、各クラスどころか、学校に1人いるかいないかだとは思いますが...

私はN爺さんの今回の発言を報道で読み、「やはり野球は分厚いなあ」と素直に感心したクチです。鉄さんのお気持ちと憤りはよく理解した上で、「挙国一致への外乱」もまた代表チームなのではないかと。少なくともN爺さんは、Hさんより少し年上の現役選手としても管理職として抜群の実績があるOさんよりは、格段に協力的ではありませんか。そして、幸いにHさんと言う人は、昔から天真爛漫、N爺さん的外乱には非常に強い方だと思っています。

> 「監督としての仕事ぶりは卓越した部分がたくさんあり尊敬に値するが、グラウンドを離れての言動には感心しないことが多い」

こういうお爺さんがいる事そのものに、サッカー人としては羨望を感じるのです。
我らがセル爺は悪くないのですが、管理職としての実績がN爺さんに比べて落ちますし、あくまでも野次馬なので迫力に欠ける。まあ、そうは言っても、当方の難波のNさんあたりが、現役代表監督批判でもしたら、それこそ大騒ぎになってしまいますが...

> 「どんな粗雑な使い方をしても文句がでない」

コメント欄での議論を読ませていただき、代表チームにおける「こう言った存在」の重要性について触発されました。これに関する文章をまとめてみたくなりました。

投稿: 武藤 | 2009/02/28 17:10

「どんな使い方をしても文句が出ない便利屋的選手」の必要性についてのあなたのお考えは、わかりました。

 ですが、私の言いたいことはそこではありません。野村がWBC監督選考過程に文句を言っているのは、もちろん彼らしいコンプレックスのまじったいじけ根性でしょうが、WBC(の東京ラウンド)が讀賣の主催で、監督選考も讀賣の意向が大きく左右していて、結局のところ讀賣の息のかかった、讀賣にとって都合のいい監督を選ぶことが最初から決まっていたのではないか、という疑念も大きいと思います。選考会議のメンバーも、自分以外は讀賣から根回しされ釘を刺されていたようだ、と。だから「出来レース」という言葉が出てきた。

 そして選手選考に関して。確かに原は、念仏の鉄さんのおっしゃるように、便利屋的に使う選手は自軍の選手しかいないのだ、と言うかもしれません。しかし野村はそう考えなかったんじゃないか。それはただの言い訳であり、原の情実起用だと考えた。日本の代表チームにふさわしいとは思えない選手がいる、そのあおりを食って、当然選ばれるべき選手が落選した、これはおかしいじゃないか、と。まさか具体的に「ふさわしくない選手」の実名をあげつらうわけにはいかないから、自虐的なギャグにくるんで、松中や細川が落選したことに疑問を呈した。

 ……と、そこまで念仏の鉄さんには書いて欲しかったですね。

 それから「監督をやりたいならやりたいとはっきり言えばいい」とおっしゃいますが(なんかかっての堤オーナーの「監督をやりたいならどうぞ」を思い起こす言い方ですね)、野村はかなり早い段階から言ってますよ。彼一流の言い方で。でも周りが相手にしない。讀賣主催の興行に彼が選ばれるはずがないし、それをみんな(たぶん野村も)わかっているから、半分茶化したような扱いになってしまう。彼の人徳のなさと言ってしまえばオシマイですが。

 ちなみに私はWBCにも原にも積極的な関心はないので、「原の物語」などまったく書く気はありません。

投稿: しんじ | 2009/03/01 13:49

結局、主催の讀賣にとって都合のいい監督を選ぶことが最初から決まっていたのは間違いないでしょうけど、周りが相手にしないってことはないでしょう。

少なくとも、世論(イチローも含めてw)を利用して、星野の続投は止められたわけでしょ?
そこで、ノムさんが「監督をやりたい」とはっきり言えば、万機公論を決し…という形に持っていくこと、不可能ではなかったと思うんですが。

確かに、原監督にいたるまでの不透明さに、いらだつ部分はあるし、原を素直に応援できないのは同じですけど。

それとね、野球の日本代表チームってのが、何なのか?ふさわしいってどういうことなのか?というのは、実はまだ、ぜんぜん国民的コンセンサスが存在しないんですよw

目標として、準優勝ならOKか、優勝以外は最下位と同じなのか、韓国に負けたら即解雇なのかw目安すら、できてはいない。

第一回のときもそうだったんですが、勝てば喜ぶけど、負けても責める気にならないんですよね…今の状況だと。

投稿: 川辺 | 2009/03/01 20:51

>武藤さん

>N君みたいな人は、各クラスどころか、学校に1人いるかいないかだとは思いますが...

ま、現実にはどちらかというと社会人っぽい振る舞いかも知れませんね。どんな職場にも1人くらいはいませんか?(笑)。


>「挙国一致への外乱」もまた代表チームなのではないかと。

ううむ。関係者たちがそれぞれ勝手なことを言っていてもそれなりに成り立ってしまう、という点では、確かに分厚いと言えそうですが、こと代表チームに関しては、上で川辺さんも書いておられるとおり、まだステイタスもコンセンサスも確立できていないので、「外乱」以前の状態ではないかと思います。


>こういうお爺さんがいる事そのものに、サッカー人としては羨望を感じるのです。

サッカー界に「野党的長老」が見当たらないのは確かですね。長老格の人は、協会やJリーグの幹部になっているか、表舞台から遠ざかっているかのどちらかという気がします。
磐田の杉山さんあたりがチクチク言ったりしたら、面白いかも知れませんね。


>代表チームにおける「こう言った存在」の重要性について触発されました。

ここでは、「ユーティリティーな控え選手」と「雑に使っていい立場の選手」をまとめて議論していますが、本来は別個に考えた方がいいかも知れません。
「控え選手」についての私の考えは、トルシエがよく言っていた「試合を始める選手と、試合を終わらせる選手は別だ」という言葉にも影響されています。
また、代表における「雑に使っていい選手」としては、オフト時代の神野や山田が「代表のホペイロ」とか言われていたのを思い出します。ま、オフトは先発を固定しすぎて最後に泣いた監督なので、必ずしも見習うべき例とは言いませんが(笑)。
 
 
 
>しんじさん

>……と、そこまで念仏の鉄さんには書いて欲しかったですね。

ご自分でどうぞ。
 
 
>野村はかなり早い段階から言ってますよ。彼一流の言い方で。

それは、私がエントリ本文に書いた、このような言動のことでしょうか。

>会議の何日も前から「あいつがいいよ」とか「やっぱりこいつがいい」とか、はたまた、ある意見を言った人気者について「そんなこと言うなら自分でやればいい」とか、みんなの集まる場所で、いろんな人の名前を挙げる。
>「N君がいいよ」と言われると、「俺なんか…」と尻込みするが、表情は嬉しそうだ。内心やりたくて仕方ないのが周囲からはみえみえだが、決して自分の口からは「やりたい」と言わない。


私は、この種の意思表示を尊重する気になりません。自分では汗をかかず他人を動かすことで意思を実現しようという態度は厚かましすぎる。

同じ言動を、あなたは「彼一流の言い方」と肯定する。見解の相違としか言いようがありません。


>でも周りが相手にしない。

いつも韜晦ばかりしている野村さんが、真摯に「俺は代表監督がやりたいんだ。絶対日本を勝たせてみせる。俺に任せてくれませんか」と言ったら、メディアとファンのほとんどが感動して彼を支持したでしょうし、状況は違うものになった可能性があります(基本的に彼が好きではない私も、心を動かされたのではないかと思います)。
しかし、彼はいつもの「彼一流の言い方」を繰り返すだけでした。

そして、彼は選考のテーブルに招かれても、その態度を変えませんでした。
たとえ根回しがあったとしても、それが公的な性格を持つ会議である以上、彼には自分の意見を言う権利があったし、招いた人たちにはその意見を検討する義務がありました。
しかし、彼は「自分がやりたい」とは言わなかった。それどころか、王さんから「どうですか」と水を向けられるというチャンスを、自分から断ち切ってしまった。

明確な意思表示をしない人物を、周りが相手にしないのは当然。それだけのことです。
 
 
   
>川辺さん
>それとね、野球の日本代表チームってのが、何なのか?ふさわしいってどういうことなのか?というのは、実はまだ、ぜんぜん国民的コンセンサスが存在しないんですよw

その通りではありますが、所詮とってつけたように始まった大会ですから、コンセンサスが存在しないのは仕方ない。これから作っていくしかないのだと思います。
その意味では、こういうところでやっている議論にも、それが人目に触れたり、読んだ人が参考にして現実世界で話題にしたりするのであれば、なにがしかの意義はあるのだろうと思います。

投稿: 念仏の鉄 | 2009/03/03 00:12

なるほど、あなたはこちらの問題提起に対して、自分の都合の悪い部分は一切無視する、そういう方だったのですね。よくわかりました。

> それは、私がエントリ本文に書いた、このような言動のことでしょうか。

違います。

投稿: しんじ | 2009/03/03 01:02

横槍になりますがご容赦を。


・優秀な選手を控えに置くのは問題になりそうだから自球団の選手を選ぶ
・経験を積ませるために年齢(若さ)を加味して選ぶ

上記二つの見解は亀井選出に対する擁護意見としてネット上でよく見受けられました。鉄さんも亀井個人を名指ししてはいないものの同様の意見のようだと解釈しています。
それぞれ単体で言えば筋が通っていなくもありません。しかし並べて考えてみると、これはおかしなことです。国際大会の経験を積むという貴重な機会を、代表監督の所属球団の選手が優先的に得られることになるわけですから。

鉄さんが例に出した第一回WBCでの馬原、あるいは北京五輪での中日・阪神勢などは、前者に当てはまります。そして彼らは実力的には妥当な選出であったと思います。基本的にベンチスタートだろうと予想されていた荒木や矢野が、スタメンに回ってそれなりに役割を果たした試合もありましたし。
また今大会の選手選考において、今回の経験が次回以降に生かされるだろうことも加味して、同程度の実力なら若い方を選ぶ、という方針は確かに一貫していました。有力候補と目されていたメジャー勢の何人かが落選したのもそれが主な理由でしょう。
けれども亀井だけが浮いています。実力や実績では他のメンバーに大きく劣って、ポジションや打席は被ってと、代表に入れる選手として特筆に値する点はおろか妥当性すら見当たりません。
そもそも貴重な経験ができるというメリットありきで考えれば、他球団にだって「控え前提でも構わない」と代表入りを願う若い選手がいないとは言い切れません。そしてベンチに控えている以上試合に出る可能性は0ではないわけですから、そうした意欲ある人材(自薦なり何らかの方法で確認できたとして)の中で、戦力としてより有用な選手を選ぶように努めることが望ましかったのではないでしょうか。


エントリの内容とは直接には関連しないのでためらいましたが、どうにも疑問が拭えないところだったので。

投稿: k | 2009/03/03 01:35

先週末の朝日新聞の「Be」欄で、原監督へのインタビューが載っていました。

その中で、「松の木になりたい」というコメントが印象的でした。

「生まれ変わったら何になりたいですか?」という質問に対しての答えなのですが、正直、驚きました。
「風に向かって一人立つ」というイメージで語っておられたと思いますが、そのような孤高で「枯れた」姿は、私が持っていた原さんのイメージとかけ離れていましたので。

記事のトーンも「ONの後継」「巨人の四番」という重責を担ってきた人物である、ということか強調されていました。その重圧から決して逃げなかった人物であるとも。

そう考えれば確かに、どんな激しい風に吹かれても青々と葉をつけている「松の木」の姿は、原辰徳という人物にふさわしいのかもしれません。

投稿: 馬場 | 2009/03/03 11:04

>しんじさん

>なるほど、あなたはこちらの問題提起に対して、自分の都合の悪い部分は一切無視する、そういう方だったのですね。よくわかりました。

ま、どうとでもお考えください。

もし「問題提起」が読売新聞とWBCの関係のことであれば、だいぶ前に別のエントリで別の方の書き込みに応じて議論しています。


>違います。

では具体的にお示し下さい。

他の方でもいいんですが、しんじさんの<野村はかなり早い段階から言ってますよ。彼一流の言い方で。>という書き込みが、野村さんのどの言動を指すのかわかる方がいたら、教えていただけるとありがたいです。1年ほど遡って検索しましたが、彼がWBC代表監督に意欲を示した談話を見つけることができません。


>kさん

>鉄さんも亀井個人を名指ししてはいないものの同様の意見のようだと解釈しています。

2/28の私の書き込みは、一般論に対して一般論で応じたものですが、そう捉えていただいても構いません。
WBC代表チームの諸条件(12球団の経営者や指導者や選手の中に非協力的な部分があること、チームとしての準備期間が極めて短いこと等)を考えると、「監督にとって使いやすい」という属性は、無視できない重要性をもっていると思います。サッカー並みに代表チームの活動期間が与えられていれば別ですが。

とはいえ、亀井が最後まで残ったことは、私にも予想外でした。
昨年、代表候補が発表された時、私は<あえて亀井を抜擢する理由も思いつかない>と書きました。kさんの<実力や実績では他のメンバーに大きく劣って、ポジションや打席は被って>というご指摘は妥当だと思います。

ただ、昨年末にテレビ朝日が放映した、年末恒例の中居正広をMCに据えた討論番組の中で、中居ら出演者たちが、亀井は最終的に外れるものと扱っていたのに対し、代表スタッフから唯一出演していた高代コーチが「彼の守備はセで三指に入ります。僕らは戦力として考えている」と反論していたのを見て、代表スタッフの中では意外に評価が高いのかも知れない、と思い直しました。

さらに、最終的な28人を絞る段階では、個々の選手の本来の力量だけでなく、コンディションやチーム内の生態系といった要因も判断材料に加わるはずで、それは我々には見えない部分です。

そのようなもろもろを考えた結果、「私には判断がつかないが、原監督とコーチ陣には亀井を招集するだけの理由があったのだろう」と私は思っています。
しかし、そう思わない人がいるのも仕方ない。結局は、監督を信任するかどうかによって判断のわかれるところでしょう。 


>そうした意欲ある人材(自薦なり何らかの方法で確認できたとして)の中で、戦力としてより有用な選手を選ぶように努めることが望ましかったのではないでしょうか。

私もそう思います。そして、状況が許す範囲において、彼らはそのようにしただろうと思っています。

実際の選考の流れを振り返ると、まず(まだ監督が決まる前でしたが)12球団の監督に対するアンケートが行われ、一次候補を選ぶ段階で本人への意思確認が行われました。監督の独断だけの選考にとどまらないための方策が、相応にとられていたとは言えます。

その過程で、中日勢や新井、矢野らが断ったことは報じられましたが、表に出ないところで本人や球団が招集を断った選手がいた可能性もあります。

選考過程のすべてが明らかにされることはないでしょうから、これらの手順がどれほど有意義なものだったかはわかりません。が、原監督や首脳陣が、より有用な選手を選ぶように努めなかった、手順において不備があった、と断じるだけの材料もまたありません。


ついでにスタンスとして書いておくと、私は原則として、サッカーでも野球でも代表監督による選手選考を尊重してきました。判断の根拠となる情報量において彼我に圧倒的な差がある以上、私ごときが「誰某を呼ばないのはおかしい」「誰某が入っているのはおかしい」などと断定して声高に言い募るのは滑稽でしかないと思っているからです。

ですからこのblogでも、異論はせいぜい「誰某を呼んで欲しい」という程度の表現にとどめてきました。試合中の采配についてとやかく言うことをしないのも、同じ理由です。


>馬場さん

生まれ変わるまでもなく、彼はそれに近い存在のように思います。
読みたくなって職場で探してみたんですが、なぜか紙面が見当たりません。残念。


投稿: 念仏の鉄 | 2009/03/04 00:57

丁寧な返答ありがとうございます。

確かに最善の選考がなされたかどうか判断するには情報が足らないところがありましたね。瞬間的なコンディションの良し悪しは現場に近くなければ分かりませんし、辞退者などについても一々開示されない程度の打診と辞意が含まれていたことは有り得るでしょう。

しかし個人的な考えとしては、観戦する人間が現場の監督や選手らと同じだけの情報量を得られるわけがないのだから、語るのに足りないところはそうと割り切ってしまえばいい、憶測や勘繰りもこちらの自由だ、という感じです。
もし自分に現場の人々と同じ情報を共有できるような手段があって、けれどもあえてそれを行使していないのならば、出しゃばった物言いは遠慮しようと思いますが。

こうしたスタンスの差異によって感想が違うのは当たり前と言えば当たり前ですね。あとは結果次第ということでしょうか。

投稿: k | 2009/03/05 00:26

>kさん
>しかし個人的な考えとしては、観戦する人間が現場の監督や選手らと同じだけの情報量を得られるわけがないのだから、語るのに足りないところはそうと割り切ってしまえばいい、憶測や勘繰りもこちらの自由だ、という感じです。

上に書いたのはあくまで私の考え、というより感覚です。絶対的に正しいとも、誰もが従うべきだとも思ってはいません。

ただ、「自分の知らないこともある」とわかった上で、割り切って憶測や勘繰りをしている自覚がある人とない人では、結論は同じでも、表現には多少の差が出てくるかも知れませんね。

>あとは結果次第ということでしょうか。

そうですね。私の方が恥をかくリスクは大きいと思いますが(笑)。いずれにしても、いよいよ本番目前です。

投稿: 念仏の鉄 | 2009/03/05 02:49

馬場さんのコメントの内容とタイミングに感動しました。

中国との試合後にインタビューを受ける原辰徳監督の表情は、何とも言えない魅力がありましたね。
思わず、「日本代表監督」と声をかけてしまいました。

投稿: アリティア | 2009/03/05 22:21

>アリティアさん

なるほど。
朝日新聞がこのタイミングでそういう記事を載せるというのも、ちょっと意外な気はします。

中国戦を東京ドームで観戦してきましたが、3年前とは見違えるような盛り上がりでした。優勝効果を改めて感じます。それだけに、代表監督の背負うものも大きくなったとも言えそうです。

投稿: 念仏の鉄 | 2009/03/06 01:04

パソコンで「おうさだはる」と入力すれば一発で「王貞治」に返還してくれます。「ながしましげお」もそう。(しかも「長島」ではなくちゃんと「長嶋茂雄」)。原辰徳もそれに近い存在と思われます。(正確には、ATOKは「原辰徳」を一発変換してくれましたが、IMEは微妙にハズしてくれました。)

道を行く人のほぼ全員が自分の顔を知っているという境遇に非常に若いころから置かれておられるわけで、たいへんだなぁ、と心から思います。テンションがあがっているときはいいけど、気力が落ち込んでいるときはつらいだろうなぁ。

「松の木になりたい」というお言葉は、本当に意外でした。原監督という人物について、大いに印象を改められました。

投稿: 馬場 | 2009/03/07 10:31

>馬場さん

そういう観点でしたら、赤坂英一「ジャイアンツ愛」(講談社)という本をお読みになると面白いと思います(原本人にも同名著があるが別物です)。
著者は日刊ゲンダイの記者(当時。今はフリー)で、賛美でもなく批判でもない、独特の距離感で原監督の人物像を描き出しています。読み終えた時には、たぶん、彼がかなり違う人に見えるのではないかと思います。

投稿: 念仏の鉄 | 2009/03/07 15:02

いや驚きました。
WBC韓国戦14-2。コールド勝ち。
娘とワァワァ言いながらの応援観戦を終えての感想は、ひたすら「驚き」であります。

試合開始前、娘に「まぁ間違いなく投手戦になるよ。どっちも負けられない試合で、エースを立ててきてるからね。一点を争う胃の痛い試合になるんじゃないかねぇ。」としたり顔で言っていたのが恥ずかしい。(娘は日本が勝ったので大喜びで、私のタワゴトなど覚えていないふうなので助かってはおりますが。)

もちろん韓国チームは北京オリンピックのときと同じチームではないのですが、しかし北京で完敗してから一年も経っていないわけで本当に驚きです。

勝因はもちろんイチローの復調ですが、二番・中島の果たした役割も大きい。初回、イチローが出塁したあと、原監督は中島に自由に打たせています。こういう大試合で「何もしないで」選手に任せるということは、結構難しいことだと思います。私だったら「負けたときの言い訳」に、バントとかさせてしまいそうです(笑)。

それにしても7回で14-2の試合で、超満員の観客が誰一人帰ろうとしないというのも、考えてみれば異常です(笑)。そもそも初回、イチローが登場しただけで騒然としていましたもんね。先発の金広鉉は、東京ドームの雰囲気に「呑まれた」のかもしれません。しかし、あさっての試合では、韓国もきちっと仕切り直してくるものと思っておかないと。

それにても。
前回の王WBCは、試合に出ていたのがほとんどパリーグの選手だったのに、今日の原WBCはほとんどがセリーグの選手だったですねぇ。「こんなに違うものか」と感心しています。試合にかかっているものが大きいだけに、監督が「よく知っている」選手を使うのは当然のことと思います。むしろ、セとパで代表チームをそれぞれ構成できるという、日本プロ野球の層の厚さを示す証拠であり、大いに誇らしく思っております。

投稿: 馬場 | 2009/03/07 23:30

>馬場さん
>そもそも初回、イチローが登場しただけで騒然としていましたもんね。先発の金広鉉は、東京ドームの雰囲気に「呑まれた」のかもしれません。

現場でもそれを実感しました。次のエントリに詳しく書いています。

イチローや村田が目立っていますが、この2試合でチームの背骨になったのは中島と青木の2-3番コンビのように思います。

投稿: 念仏の鉄 | 2009/03/08 01:11

「Number」のWBC特集で、N氏のインタビューが載っていました。本エントリを読んでいろいろ考えた後に読んだので、思わず笑ってしまいました。

「お坊ちゃま育ちだから、苦労してないんだよ。」というN氏の原監督評は、まるっきり事実を反映していません。これほど怜悧な人物において、かくも顕著な「認知の歪み」があるのは大変興味深いことです。

N氏の場合、「再生工場」としての顕著な実績で証明されているとおり、選手など「目下」への視線は冷静でかつ暖かい。しかし、本人が「上」と思っているものに対する視線は歪みっぱなしです。特にN氏的「上」の象徴が長嶋さんなんでしょうなぁ。原監督をクサすのに長嶋に触れないではおられない。嫌いなのに無視することができないというのは、まさにコンプレックスの対象であるからです。

私にとってN氏がサッチーのことを本気で「可愛い」と思っているらしいことは長年の謎だったのですが、その謎が解けたような気がいたします。サッチーは周知のとおり虚栄心が強く気ばかり強いが肝心なところで抜けている人物です。一言で言って大変愚かな人物なのですが、ただしそれが実に「分かりやすい」。N氏にとっては、その「分かりやすい愚かさ」が安らぎになるのかもしれないなぁと思った次第です。

投稿: 馬場 | 2009/03/08 22:10

>馬場さん

馬場さんが注目された人間性の部分は、もう私はここでこれ以上書きたくないので措かせていただいて(笑)、あのインタビューで注目したのは選球眼のくだりでした。

野村さんは、<日本が間違いなく世界で誇れる技術を一つ挙げるなら、打者の選球眼でしょうね>と、榎本選手の「3センチ外れてるよ」という逸話を引き、<選球眼は武器になりますよ>と結論づけています。

が、国際試合では審判ごとにストライクゾーンのばらつきが大きい、というのが経験者たちが口を揃えるところ。3センチ外れたボールを見逃す類いの精密な選球眼(および投手の精密な制球力)が、むしろ仇になりかねないことは、北京五輪後の星野監督の談話からもよくわかります。

ロス五輪(公開競技)の野球で金メダルをとった時の監督だった松永玲一さんは、北京五輪での敗因を<オールプロの彼らが、最後まで「箱庭」から抜け出せなかったからだと思っている><異なる野球文化で知らない相手と戦わねばならない。自分の庭でいかに秀逸な技能を誇っても、それを五輪でも発揮できるかとなると、話は別だ。>と書きました。
このインタビューを読む限り、野村監督もまた<箱庭>の陥穽に落ちる可能性があります。

そんな背景を知らないはずのない「Number」編集部が、この選球眼のくだりを、わざわざ真っ赤な字で見出しにしているのも解せませんが(笑)。

投稿: 念仏の鉄 | 2009/03/09 09:55

はじめまして。いつも拝読させていただいております。どのエントリも勉強になるものが多く、気に入ったエントリは2度3度と読み見識を深めております。

横レスになってしまいますが、

>しんじさんの<野村はかなり早い段階から言ってますよ。彼一流の言い方で。>という書き込みが、野村さんのどの言動を指すのかわかる方がいたら、教えていただけるとありがたいです。

について。野村氏の著書『エースの品格』にWBCに意欲を示している(?)記述があります。

■196P
「全日本チームの監督候補に、なぜ私の名前が一度もあがらないのか」
「実際に就任するしないは別として、候補に名前くらいあがってもよさそうなものではないか」

■197P
「私にも全日本チームを預かり、勝たせるだけの自信があるということだけは知っていおいていただきたい」


野村氏の言動は日ごろ追いかけているので、恐らくこの記述が最も「WBCに対して意欲を示した」記述だと思われますが、くだんの会議後からの言動を見た後で改めて読んでみると「熱烈にお願いされたら、やってもいいよ」的なスタンスのように読めますね。

以上、お目汚し失礼しました。今後も楽しみにしています。

投稿: yusuketsuiki | 2009/03/09 15:05

>yusuketsuikiさん

ありがとうございます。なるほど、確かにはっきり意欲を示してますね。刊行は昨年5月、北京五輪よりも前。彼がこのまま言い続けたら、風向きが変わっていた可能性はあったと思います。

なお、このエントリでの彼の発言には一応それぞれ元ネタがありますが、すべて北京五輪後のものです。つまり、5月には意欲を示していたのに五輪後にひっこめた、ということになります。

意地の悪い見方をすれば、「代表監督をやりたかったけれど、北京五輪の敗戦と風当たりの強さを見て、様子見に転じ、観測気球を上げていた」…ととれなくもありませんね(笑)。

投稿: 念仏の鉄 | 2009/03/09 15:37

どこに書いていいのか迷いましたが、野村監督がテーマのここに。

今期楽天は2位で終戦を迎えることになりました。
遂に野村さんが現場から退場することになりそうです。
立つ鳥跡を濁さずとかそういう言葉はこの人の辞書にはないとはいっても、自身の退任に関する見苦しい言動を見ると不快感を覚えますが、その執念にはある意味感心してしまいます。

CSはどの試合も楽しく、楽天での4年間は成功だったと思わせる戦いでした。この人は「自分はまだまだだ」って思っていて、監督の言う事を素直に聞く部下には効果があるんでしょうね。ただ部下に相当忍耐力が必要なので自分の上司にはなってほしくないですが。
そう言う意味では既に成功した選手が集まるWBCの監督には一番向いていないタイプであり、なおさらこの人がならなくて良かったと思います。

一方、これで完全にON世代は現場を去ることになります。(もういませんよね?)
性格面での評価は置いて、本当にお疲れさまでした、これまでありがとうございましたと言いたいですね。

投稿: REI | 2009/10/25 19:08

>REIさん

この件については何か書きたい気持ちはあるのですが、うまくまとまりません。

私は野村監督の出処進退や言動についてはさんざん批判してきましたが、指導者としての能力をおとしめるつもりはありません。楽天の監督就任が報じられたころ、このBLOGで「野村は楽天監督に向かない」と書きましたが、結果からみれば間違っていました。

>自身の退任に関する見苦しい言動を見ると不快感を覚えますが、その執念にはある意味感心してしまいます。

ヤクルト時代から球団幹部と駆け引きをするのが好きな人でしたから、このところのごたごたは、私にとっては想定内のことでした(リンデンの件は別ですが(笑))。ドライな経営陣とのカルチャーギャップという面もあったわけですし。

そして、コーチ陣までほぼ総入れ替え、という続報を見ると、むしろ楽天球団の方が、どこへ行こうとしているのかわからなくなってきました。

>一方、これで完全にON世代は現場を去ることになります。(もういませんよね?)

70代はいなくなりますね。
監督ではヤクルトの高田監督が64歳。60代のコーチも、オリックスの住友ヘッド、ジャイアンツの小谷二軍投手コーチ、ヤクルトの八木沢二軍投手コーチなど、数えるほどです(それぞれの人たちが来季どうなるかはわかりませんが)。

年齢がすべてではありませんが、二軍や育成の指導者には、このくらいのベテランがもう少しいてもよさそうな気はします。二軍には、若いコーチを育てるという機能も求められるわけですから。

投稿: 念仏の鉄 | 2009/10/26 19:47

>楽天球団の方が、どこへ行こうとしているのかわからなくなってきました。

野村ファンの川辺です。かなり見方は偏ってますんでご容赦を。

楽天ゴールデンイーグルスの最大の顧客、収入源はなんでしょうか?
何よりもまず観客ですよね。で、お客の要求に逆らって、利潤を上げられる商売ってのがあるとは思えないんですよね。

無論、一時的に客の期待を裏切っても、最終的にそれ以上の結果を出す、もしくは、そのための行為だ、と納得させられれば、不可能ではないでしょう。
具体的には、田尾監督解任→野村監督契約とかw
この場合、一年生監督の持ち上がり<日本一三度の名将に期待、だったから、そこまでの反発は無かった…と思うんですよね。

では、今回はどうか。日本一三度の名将が、球団創設以来初のCS出場をもぎ取り、リーグ二位,という状況なわけですよ。
次に、どんな監督を持ってきてもたたかれるし、結果で黙らせるためには優勝以外ありえない。
つまり、フロントが自分たちで無駄に顧客の要求をあげてるんですよね。
要求が満たされなければ、おそらく、顧客は去っていくし、球団の最大の財産であるイメージも悪化する。
そこまで計算した上で行動するのがプロじゃないのかなーと思うんですけどねぇ。

ちょっと関係ないかもしれないけど、楽天創設以来のパリーグの盛り上がりもそろそろひと段落かな、と思います。
日本ハムはヒルマン、ロッテはバレンタイン、ソフトバンクは王、という日本シリーズ制覇した監督が去り、オリックス、楽天は二位進出した監督がクビ。
よく言えば、新しいプロジェクトの開始、悪く言えば…次の目標が見えにくい状況ではないかと。

セリーグとパリーグの間にあった格差は(セリーグの地盤沈下と)パリーグの実績でだいぶ縮まった気がするんですが、次の目標は…どこに行くんでしょうね、MLBには資金的には勝てそうにないし…。

投稿: 川辺 | 2009/10/27 08:53

>川辺さん

この件、新しいエントリをたてました。監督人事についてのご意見にはおおむね同感です。

>よく言えば、新しいプロジェクトの開始、悪く言えば…次の目標が見えにくい状況ではないかと。

確かに。パに限らず、2004年のスト以降、NPB内部で打てる手は打ち、WBCも幸いにも二連覇しましたが、それだけに、ここから何をやるのか、というのが見えにくいですね。
とはいえ、CS創設のように目先を変えてファンの関心を惹くという手は、そう何度も使えることではないし、地道にいい試合、いいプレー、いいファンサービスを重ねていくことが大事でしょう。

また、田澤、菊池と続いたアマ選手のMLB流出(未遂)問題を考えれば、アマチュア球界との関係改善、構造改革に手をつけるべき時期のように思います。

投稿: 念仏の鉄 | 2009/10/27 12:17

はじめまして。検索でこちら様にたどり着いた者です。あれこれの記事を楽しくまた興味深く読ませていただきました。

Nさんですが、この人は選手時代、相手投手の癖や能力などを事前にかなりの程度把握していないと対応できない、良い成績を上げられない人だったようですね。
日本シリーズの通算打率33試合で0.230、日米野球は42試合で0.202。ホームラン数も別のNさんの半分以下の率でしか打てていません。ですから、WBCの監督もやりたいようなやりたくないような中途半端な気持ちであれこれ喋って騒いでいたのかも知れないという気もします。
タイプは違いますが、島田紳助、橋下徹などの諸氏と共通点があるように感じてしようがありません。

投稿: Yoko | 2013/05/24 02:46

>Yokoさん

こんばんは。

>Nさんですが、この人は選手時代、相手投手の癖や能力などを事前にかなりの程度把握していないと対応できない、良い成績を上げられない人だったようですね。

なるほど、興味深い記録ですね。
ただ、それは、相手投手の癖や能力を調査分析することによって、「来た球を打つ」という技術の不足分を補い、好成績を残すことに成功した、と肯定的に捉えることもできるように思います。
そして、その調査分析のノウハウに汎用性があったから、彼はそれを用いて数多くの、もしかすると能力は凡庸だったかも知れない選手たちの成績を底上げすることができたし、多くの指導者を育てることもできたのだ、と。

「Nファンかよ」と言われそうですが(笑)、私は彼の能力には大いに敬意を抱いています。グラウンドを離れた言動に批判的なだけで。

>島田紳助、橋下徹などの諸氏と共通点があるように感じてしようがありません。

メディアを利用するのが上手だけれど、周囲からもそう言われてその気になって、しばしば失言をするところは、橋下氏とN氏は似ているかも知れませんね。

投稿: 念仏の鉄 | 2013/05/25 21:34

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